2013年(平成25年) 6月12日(水)付紙面より
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羽州庄内松山城薪能が8日、酒田市松山歴史公園内の特設舞台で行われた。地元の演能団体「松諷社(しょうふうしゃ)」(榎本和介会長)が、松山能「羽衣」などを上演。詰め掛けた観客を幽玄の世界にいざなった。
松山能(県指定無形民俗文化財)は、江戸勤番の松山藩士が伝えたとされ、近年は松諷社が継承している。「花の能」の冠が付く薪能は、県内に現存する唯一の城郭建築の松山城大手門などがある松山歴史公園の完成を記念して始まった。例年、同公園のシンボル・大手門脇の特設舞台で、かがり火に照らされながら上演。幽玄の世界を演出する。
32回目の今年は気温がやや低かったものの、各地から能ファン約250人が訪れた。午後6時すぎ、松山小学校狂言クラブ員5人による子供狂言「六地蔵」で開演。続いて演じられた松諷社の狂言「棒縛り」とともに、会場の笑いを誘った。
日がすっかり暮れた午後7時40分すぎ、松山能「羽衣」が開幕した。優雅で美しい歌や舞を見せ場とする「三番目物」の代表作で、おなじみ羽衣伝説に基づく作品。終盤、「羽衣がなければ天上に帰れない」と嘆き悲しむ天女に漁師が羽衣を返し、そのお礼として天女が華麗な舞を披露し、舞台は最高潮を迎えた。
2013年(平成25年) 6月12日(水)付紙面より
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鶴岡市の栄保育園(佐藤百合園長)の園児たちが11日、同園近くの畑でサツマイモの苗植えを行った。
食育活動の一環として同園では毎年、地元農家から畑の一部を借りて園児たちが作物を植えている。
快晴となったこの日は、年中、年長組の園児21人と地元農家6人が参加。畑を所有する同市小京田の五十嵐大介さん(33)から「苗を土に寝かせるように植えるとたくさんサツマイモができます」と説明を聞いた後、苗を持って畑へ入った。
園児たちは農家と協力しながら手で土を掘った後、教わった通りに苗を寝かせるように植え、上から優しく土をかぶせた。続いて、じょうろを持って「大きくなーれ」などと言いながら苗にそっと水を掛けた。年長組の加賀山蒼君(5)は「上手に植えることができた。大きくなるのが楽しみ」と笑顔で話していた。
サツマイモは秋に収穫され、同園の「収穫感謝の会」で会食に使われるという。