2013年(平成25年) 6月15日(土)付紙面より
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酒田法人会(前田直己会長)の「出前租税教室」が12日、酒田市の亀城小学校(岡部敦雄校長、児童397人)で開かれた。地元の人形遣い師・津盛柳貳郎(つもり・りゅうじろう=本名・齋藤均)さんが創作し演じる税金を題材にした人形芝居を通し、子供たちが税の仕組みや納税の大切さを学んだ。
津盛さんは、約130年前に秋田県由利地方で生まれた猿倉人形芝居を源流とする庄内出羽人形芝居(市指定無形民俗文化財)を継承。同法人会では、津盛さんの協力を得て毎年、同市内や遊佐町の小学校数校に出向き租税教室を開催。
この日は亀城小の5、6年生計140人が受講した。初めに、町民と侍のコミカルな掛け合いを通して消費税や所得税などを分かりやすく解説する津盛さんのオリジナル人形芝居「税金ってなーに?」を観賞。税金が学校や道路の整備などに充てられ、身近な生活に役立っていることを楽しみながら学んだ。引き続き上演された「出羽人形囃子(ばやし)・傘踊り」では、和尚と娘による傘回しなどアクロバティックな芸に、歓声を上げながら見入った。
上演後、人形などをどう扱っているかも披露した津盛さんに、須田桃加さん(5年)は「私たちがお菓子を買ったりしても消費税として何かに役立つことが分かった」、池田夕華さん(6年)は「税金という名前は知っていたが、どんなことに役立っているかは知らなかった。人形劇を見て、とても大切と分かった」と感想を述べた。
今後は24日に同市の八幡小、26日に西荒瀬小、7月18日に遊佐町の高瀬小で開講する予定。
2013年(平成25年) 6月15日(土)付紙面より
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14日まで4泊5日の日程で宿泊体験「自然教室」を実施した遊佐町の遊佐小学校(田中泰校長)の5年生34人が13日、同町吹浦の西浜キャンプ場で野外調理に挑戦。庄内浜文化伝道師の指導でタイやソイなどの地魚をさばき、豪快に丸焼きにした。
同校では昨年から、給食サービス、農産物加工製造の「ゆざ食彩工房」(同町比子、広瀬順一社長)などの協力で、給食のメニューに地魚を取り入れる「地魚デー」の取り組みが行われている。今回の取り組みは、地元で水揚げされた魚を分け合って食べることで、児童たちから地魚のおいしさを知ってもらおうと企画した。
日程4日目の午後に行われた野外調理では、同社員で庄内浜文化伝道師の佐藤憲三さん、同じく伝道師で妻の明子さんの2人がスズキ、タイ、ソイ、ヤリイカを持ってキャンプ場を訪問。憲三さんがうろこや内臓を取る手順を紹介した後、児童たちも実際に体験した。
調理中、憲三さんは「ソイ、タイは骨が硬い魚。海の底にいるので胃袋が大きい」などと解説。児童の一人がソイに包丁を入れたところ、胃袋の中からアジが現れると、児童たちは「おー」と歓声を上げていた。塩を振り、油を敷いたアルミにくるみ豪快に丸焼き、夕食として味わった。
児童たちの活動を見守った田中校長は「小さいうちに今回のような原体験を通し、『いのち』をいただくことへの感謝の気持ち、食べることの喜び、調理の奥深さなどを知ってもらえたら」と話していた。