2013年(平成25年) 7月2日(火)付紙面より
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「貴婦人」の愛称で知られる蒸気機関車(SL)C57が29、30の両日、JR羽越本線村上―酒田駅間で運行。2日目の始発駅となったJR酒田駅では、SLを一目見ようという家族連れなどが大勢訪れ、記念写真を盛んに撮っていた。
来年6月から9月にかけて開催される大型観光キャンペーン「山形デスティネーションキャンペーン(DC)」のプレイベントとして現在、「『山形日和。』観光キャンペーン」が行われている(9月14日まで)。今回のSL運行はプレイベントを盛り上げるのが狙い。
「SLうまさぎっしり庄内号」と名付けられたC57は29日が下り、30日が上り。29日は午後4時半ごろ、黒煙を吐きながら酒田駅に到着。酒田舞娘(まいこ)による舞の披露のほか、地酒やヨーグルトなどを振る舞い、乗客約400人をもてなした。
30日は午前10時から出発セレモニー。本間正巳酒田市長が「来年のDCに向け、大勢の人から来てもらえるよう、さまざまなイベントを展開していきたい」とあいさつ。酒田ばやし保存会の演奏が鳴り響く中、大きな汽笛を上げながらSLは酒田駅を出発した。
同駅のホームや周辺には、家族連れやSLファンが大勢訪れ、盛んにカメラのシャッターを切ったり、ビデオを回すなどしていた。
SLは余目、鶴岡、あつみ温泉の各駅などを経由し、同日午後3時前に村上駅に到着した。
2013年(平成25年) 7月2日(火)付紙面より
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出羽三山の主峰・月山(1984メートル)が1日、開山した。午前中の早い時間、山頂に向かう道は好天に恵まれたものの次第にガスが立ち込め、大勢の参拝者が足元に注意しながら雪渓を歩いて渡った。また、色とりどりの高山植物や眼下に広がる庄内平野のパノラマなど、夏山を楽しむ姿も見られた。
月山は、山頂の月山神社に月読命を祭り、天照大神を祭る伊勢神宮(三重県)と双方を参拝するものとして古来から多くの信仰を集めてきた。また、出羽三山の一角として山岳信仰と修験道の中心、祖先や亡くなった人たちの魂が集まる場所など、多様な側面を持つ山として知られている。開山は毎年7月1日。
この日の午前、月山8合目レストハウス付近は青空が広がる好天に恵まれ、早朝から駐車場は参拝者などの車で混雑した。白装束に身を包んだ参拝者や、地域の登山ツアー参加者たちがそれぞれ山頂を目指した。9合目の手前では、平年ならすでに雪解けしている場所に雪渓が残り、参拝者たちは足元に注意しながら少しずつ歩みを進めていた。
青森県から参拝に訪れた一行は「毎年来ているが、こんな下の方に雪渓があるのは珍しい。ゆっくり山頂を目指す」と話していた。
午前11時から山頂の月山神社本宮で開山祭が執り行われ、大勢の参拝者が祖先の冥福や五穀豊穣(ほうじょう)、家内安全などを願った。