2013年(平成25年) 8月30日(金)付紙面より
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改築工事が進む鶴岡市立加茂水族館の工期について鶴岡市は、建築専門職人の不足で当初予定の完成時期を約2カ月延長して来年3月20日とする工事請負契約の一部変更の議案を28日に開会した市議会9月定例会に提案した。リニューアルオープンは従来通り来年6月を目指す方針だが、現水族館の解体は来秋以降の見込みとなり、跡地への駐車場整備は新水族館のオープンに間に合わなくなる。同水族館は「オープン時にはかなりの来館者が見込まれる。駐車場不足や交通渋滞対策には市から万全の態勢を整えてもらいたい」と話している。
改築工事の工期は当初、2012年10月1日―14年1月15日。市によると、予定通り着工したものの、その後▽国の緊急経済対策による公共工事の増加▽消費税増税を見込んだ民間建設需要の増大―などの要因で型枠大工や鉄筋工といった専門職人が不足し、工程の遅れが出ていた。東日本大震災の復興重要に伴い全国的に専門職が不足傾向にあり、確保が困難な状況という。
完成時期は遅れるものの、市は夏の観光シーズンや来年6月の山形デスティネーションキャンペーンの開幕に合わせ、オープンは当初計画通りの6月上旬とする。加茂水族館の奥泉和也副館長は「現水族館からの引っ越し作業に約6カ月を予定していたが、半分の期間となり余裕がなくなる。より緊張感を持って対応しなければならない。ぶっつけ本番になりそうだ」と話した。
一方、施設完成から開館までの準備期間が短くなるため、新水族館オープン後も現水族館を残して生き物の移動に慎重を期す。このため、現水族館解体跡地に整備する駐車場はオープン時には間に合わなくなり、解体と整備は観光シーズン終了後とする。今年5月のゴールデンウイークには、1日最大約6300人の入館者数を記録したこともあり、水族館側ではリニューアルオープンの際の近隣への駐車場不足に気をもむ。
この日行われた市議会の総括質問で榎本政規市長は「代替駐車場確保、旅行代理店への事前周知など、早急に具体的な内容を検討し実施したい。短い期間でオープンを迎えるが、生き物の引っ越し、駐車場対策、展示説明の表示、内覧会など開館準備作業を滞りなく進めたい」と答弁し、理解を求めた。
2013年(平成25年) 8月30日(金)付紙面より
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旬の地元産食材をふんだんに使った料理研修会が29日、遊佐町比子の「農家レストラン八福神」で開かれた。
「まちの元気づくり」を目的に各事業を繰り広げている遊佐ブランド推進協議会(会長・時田博機町長)が今年2月に続いて企画。指導は2012年度日本料理技能向上全国大会(日本全職業調理士協会主催)の郷土料理部門で最高賞「厚生労働大臣賞」を受けた丸山環さん(鶴岡市)。丸山さんは現在、同レストランで化学調味料は使用せず、新鮮で安心な地元産食材の特徴を最大限に生かして調理した本格和食を提供している。
この日は町内外から男女14人が参加。丸山さんからトマトやトウモロコシ、パプリカ、シイタケなど地元産の野菜をふんだんに使用した「トマトの煮込みグラタン」「ユウガオの茶巾蒸し」の2品の調理方法を学んだ。
丸山さんは手際よく実技を披露し、煮込みグラタンでは「バターだと重くなるので、オリーブ油で炒めるとおいしく仕上がる」などと精力的に指導。参加者はそれぞれ調理に挑んでいた。
引き続き行われた食事会では、自ら調理した2品とともに、丸山さんら同レストラン調理スタッフが腕を振るった和食に舌鼓を打ち、参加者は地元産食材を堪能していた。