2013年(平成25年) 8月9日(金)付紙面より
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庄内沖で水揚げされた甘エビとチョコレートを使ったおこげ「えびチョコレート」が10日から、鶴岡市の庄内観光物産館で販売される。山形大農学部の永井毅教授の下で学ぶ学生たちが開発したもので、庄内の新たなお菓子としての期待が込められている。
開発したのはいずれも4年生の松本恵実さん(21)、三田花純さん(22)、坪井淳史さん(21)の3人で、3年時の昨年10月から開発を進めてきた。
永井教授の研究室は食品加工を通した地域活性化に取り組んでおり、県オリジナルの四季成り性イチゴ「サマーティアラ」を使ったジャムを開発した実績がある。今回は、年間を通じて捕れるが傷みやすく、大きさによって流通しにくいという課題があった甘エビに注目した。
開発したおこげは、直径4センチほどの一口サイズ。甘エビのペーストと県産の「はえぬき」などを交ぜて炊き、円形にして揚げる。おこげの片面には甘エビで作った特製のたれを塗り、もう片方には甘めのホワイトチョコと、少し苦味があるスイートチョコの2種類を掛けた。どちらもエビの風味とチョコが見事に合い、新感覚のお菓子として楽しめる。
また、袋のデザインも学生たちが考案。観光客の目を引くためにピンクを選ぶとともに、底を平らにして自立するようにしている。
おこげを製造する同市長者町の後藤蒲鉾(後藤等社長)では、新たに保健所の許可を取るなど準備を進めてきた。後藤社長は「庄内の新しいお土産になるように頑張って作っていきたい」と意気込む。
開発を担った松本さんは「納得いくものができた。地域に定着するようなお菓子になってほしい」、三田さんは「お土産としてはもちろん、ドライブの時などにも食べてほしい」、坪井さんは「たくさんの人においしいと言ってもらえたら」と期待を込めている。
えびチョコレートは「ホワイト」と「スイート」の2種類あり、1袋630円(税込み)。8枚入り。販売初日の10日は、学生3人と永井教授が売り子を務めるという。
2013年(平成25年) 8月9日(金)付紙面より
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遊佐町立図書館(高橋達史館長)で7日夜、「ブックナイトライブラリー」が行われた。遊佐小の2年生親子ら約60人が来館。夜の図書館で読み聞かせを楽しんだり普段は非公開の「閉架書庫」などを見学した。
申し込みにより、通常は閉館している夜の時間帯を貸し切りにし、子供たちに家族らと一緒に訪れてもらうことで本や図書館に親しむきっかけになればと、同図書館が小中学校の学年・学級PTA、子供会などに利用を呼び掛け、先月から実施している。
同夜は、同校2学年PTAが「親子が触れ合いを深めるいい機会になる」(佐藤和男委員長)として申し込み。児童29人とその父母らが参加した。
初めに「おはなし会」。高橋館長が絵本「でんしゃはうたう」、母親の一人が大型絵本「へびくんのおさんぽ」、図書館職員が紙芝居「おじいさんとおばけ」を披露。楽しい読み聞かせに子供たちは笑ったり、真剣に見入ったりした。
その後、班別に図書館探検。8万冊余りある蔵書の約半分を収蔵している2階の「閉架書庫」や、「ヒートポンプ」方式で館内の空調をコントロールしている機械室など、普段は立ち入りできない「秘密の部屋」を見学した。
また、夜の上映会を開き、子供たちの希望でDVD「怪談レストラン」を観賞した。母親と参加した圓(まどか)愛子さん(7)は「2階に本がいっぱいあって驚いた。また来たい」と話していた。
「夜の図書館」は休館日(通常は月曜日)を除く10月までの午後6時半から同9時まで開館。「どんどん申し込んでほしい」としている。問い合わせは遊佐町立図書館=電0234(72)5300=へ。