2014年(平成26年) 3月15日(土)付紙面より
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庄内地方の中学校のトップを切って14日、鶴岡市内の5校で卒業式が行われた。いずれも東日本大震災直後に入学した生徒たちで、3年間の思い出を胸にそれぞれの道に巣立った。
庄内教育事務所によると、この日卒業式が行われたのは、鶴岡二、鶴岡三、鶴岡四、鶴岡五、羽黒の5中学校。
このうち鶴岡第四中学校では在校生や保護者らが見守る中、阿部正道校長が卒業生139人に対し、一人ずつ名前を読み上げて卒業証書を手渡した。阿部校長は式辞で、震災後に照らし出された日本人の倫理観や粘り強さなどを挙げ「君たちも明るさや優しさ、素直さ、団結力を持っており、これから財産となる。夢を見失わず、ささいなことに感謝し、喜びや幸せを感じられる感性豊かな大人になってほしい」とはなむけの言葉を贈った。
来賓祝辞や在校生の送辞に続き、卒業生代表の秋葉広樹君、後藤知歩さんの2人が答辞で、沖縄への修学旅行や合唱祭などを振り返り、「先輩たちから受け継いだ『東北一のあいさつ』の伝統を受け継いで」と後輩たちを激励。さらに保護者への感謝とともに、「四中生として学んできたことに誇りを持ち、自分の信じた道を歩んでいく」と涙ながらに決意を述べた。在校生と一緒に「旅立ちの日に」などを歌い、温かい拍手に見送られ、会場を後にした。
中学校の卒業式は15日に鶴岡市と庄内町の8校、16日には酒田市と遊佐町、三川町の11校で行われる。