2014年(平成26年) 3月19日(水)付紙面より
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「春を告げる神楽」として知られる安丹神楽が17日、鶴岡市の安丹地区公民館で行われた。神事の巫女(みこ)舞や獅子舞、滑稽な踊りが繰り広げられる余興の「笑福」などが披露され、地元住民を楽しませた。
安丹神楽は、江戸時代の安政6(1859)年に安丹地区でコレラが発生した際、村人たちがわらを持ち寄って獅子頭を作り神楽を舞ったところ、1人の死者も出なくなったという言い伝えをもとにした伝統芸能。現在は同地区の安丹神楽会(佐藤惠一会長)が中心となり、地区の稲荷神社に神楽を奉納している。
平日の開催で例年より観客はやや少なめだったが、70人余りの観客が見守る中で巫女舞や獅子舞、謡とともに刀を手にした4人の踊り手が舞う「剣の舞」が奉納された。続いて呼び物の笑福が始まり、ひょっとこの面をかぶった長兵衛が登場すると大きな拍手と歓声が起こった。
長兵衛が客席に入り込み、子供や女性にちょっかいを出すと周辺は大笑い。笑いに包まれた会場の様子を撮影しようとアマチュアカメラマンが盛んにシャッターを切っていた。その後、おかめの面をかぶった「あねさま」とともに、笛や太鼓の音に合わせて滑稽な舞を披露した。