2014年(平成26年) 3月20日(木)付紙面より
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かまくらの中で先生と思い出を語り合う「かまくら卒業式」が18日、鶴岡市の大網小学校(渡部敬校長、児童12人)で行われ、3人の卒業生が母校を巣立っていった。
かまくら卒業式は1980年、当時の校長や6年担任の教諭らが豪雪というマイナス要因をプラスに変えようと、かまくらの中で卒業生と思い出を語り合い、喜びを分かち合ったのが始まり。その後、卒業生や在校生、職員らの手でかまくらを作るようになり、同小卒業式の風物詩となった。
この日卒業したのは今野佑介君、渡部友美さん、清野永真さんの3人。初めに体育館で卒業証書授与式が行われ、渡部校長が一人一人に卒業証書を手渡し「3人の和を大切にしながら活動してくれたことへの感謝を込めて『和』という文字を贈る」とはなむけの言葉を送った。
続いてグラウンドに作られた高さ約3メートル、直径約10メートルのかまくらに、卒業生と渡部校長、6年担任教諭が入り、おしるこを食べながら6年間の思い出や中学校での目標などを語り合った。卒業生たちは「かまくらの中は暖かい」「先生は優しかった」「修学旅行が一番の思い出」などと話し、にぎやかに過ごした。最後にかまくら前で「門出の会」が行われ、在校生がエールを送り、みんなで風船を飛ばして門出を祝った。