2014年(平成26年) 7月17日(木)付紙面より
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鶴岡市の渡前小学校(土屋常義校長、児童122人)に16日、山形大農学部附属やまがたフィールド科学センター(センター長・吉田宣夫教授)から子ヤギ1頭が贈られ、子供たちを喜ばせた。地域の人たちの協力の下、1、2年生を中心に子供たちが愛情を込めて育てていく。
同校では昨年9月、生まれたときから飼っていたヤギ「コロ」が11歳で死亡。それを聞いた吉田教授と土屋校長が相談し今年2月には「いのちの教育」として、同センターで試験研究用に飼っているヤギのうち、妊娠中の「トントン」「ゆうこさん」の2頭を同校に預けた。5月初旬に2頭は子ヤギを2頭ずつ(雄3頭、雌1頭)出産。子供たちはそのシーンを見た感動を作文にした。先月12日に6頭はいったん、センターに戻ったが、うち1頭があらためて同校に寄贈された。
贈られたのは、トントンの子で、体長約70センチ、体重約7キロの雌。伝統的に世話係となっている1、2年生たちが「トコちゃん」と命名した。「トントンの子供」の意味という。
この日、トコちゃんは、吉田教授や学生ら同センターの6人、飼育を指導している「ヤギおじさん」こと、小野寺勇治さん(76)とともに同校を訪問。まず1、2年生計41人が対面し「かわいいー」「大きくなった」と再会を喜んだ。体育館で行われた全校集会では土屋校長は「たくさんの方々の理解と協力があってできること。皆さんが家族となり、面倒を見てあげて」とあいさつ。児童を代表し、2年生の金内蒼君(8)が「僕はお母さんがいないと寂しいけど、トコちゃんはトントンから離れて一人で来た。トントンの代わりに、トコちゃんのお兄ちゃんになる」と歓迎の言葉を述べた。