2014年(平成26年) 7月25日(金)付紙面より
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鶴岡市の慶應義塾大先端生命科学研究所(冨田勝所長)で23―26の3泊4日の日程で、慶應義塾系列の高校生を対象にした「サマーバイオカレッジ」が開かれ、最先端の分析装置などを使いバイオインフォマティクス(生物情報学)などを体験的に学んでいる。
科学への興味や探究心を引き出そうと、同先端研が2001年度から毎年この時期に実施。当初は2泊だったが、11年度から羽黒山巡りなど地域プログラムを加え3泊に。14回目の今年は、慶應義塾(横浜市)、同志木(埼玉県志木市)、同女子(東京都港区)、同湘南藤沢高等部(神奈川県藤沢市)、同ニューヨーク学院(米国ニューヨーク)の5高校の男女16人が参加した。
初日の23日午後は、鶴岡市大宝寺のバイオラボ棟で開講式。冨田所長があいさつで、若い世代の自由な発想で日本の未来を切り開いていくようにエールを送った。自己紹介などに続き、生徒たちは白衣に着替えて実習に入り、液体を100万分の1リットル単位で計れるマイクロピペットの使い方などを習った。
ニューヨーク学院2年の沼田雄貴さん(16)は「将来は創薬関係の仕事に就き、難病を治したりしたいと思っている。そのため、このプログラムはとても有意義だと思った」、湘南藤沢高等部2年の板谷恵奈さん(16)は「小さい頃から生き物が好きで、将来はバイオ関連の仕事をしたい。これから米国に留学するので、その前にちょうど良い機会。ここでしかできない最先端の実験が楽しみ」と話した。
生徒たちは、メタボローム解析装置など最先端機器を使い、緑色蛍光タンパク質(GFP)の遺伝子を増幅して大腸菌に組み込む実験などのほか、加茂水族館や羽黒山五重塔の見学、市自然学習交流館ほとりあでの自然学習などの地域プログラムに取り組む。