2014年(平成26年) 8月6日(水)付紙面より
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百人一首を使って瞬発力や記憶力を競い合う「競技かるた」の中高生向け講座が4日、鶴岡市第三学区コミュニティセンターで開かれた。近年の全国的なブームを受け、競技かるたに興味を持つ中高生が集まり、定められたルールや暗記方法などを学んだ。
講座は鶴岡かるた若葉会(星野正紘会長)の主催。鶴岡のかるた文化は古く、酒田市出身の思想家・大川周明(1886―1957年)が荘内中学(現鶴岡南高)に在学していた1903年2月の日記に「毎日のように百人一首を楽しんでいる」といった記録が残っているという。04年に競技ルールが統一され、その10年後に鶴岡かるた若葉会が創立。今年で100周年を迎える。
これを記念し、来年2月に県内の中高生を対象にした「山形県中高生かるた大会」を初開催する予定があり、今回の講座は競技者の増加と技術向上を図るため企画した。
この日は地元の中学生や高校教員など10人ほどが受講。初めに星野会長が「競技かるたは集中力、記憶力、忍耐力、瞬発力を鍛えるものとして『畳の上の格闘技』とも呼ばれる。学力向上と大きな相関関係があるとされ、近年は女子中高生を中心に全国的なブームとなっている」と、競技かるたの歴史や現状などを解説した。
続いて同会メンバーが競技の大まかなルールを説明し、デモンストレーションとして会員の小学生2人が実際に対戦した。それぞれの“陣地”に札を並べ、どこに何の句があるか暗記。上の句が詠まれた瞬間、目にも留まらぬ速さで札をはじき飛ばすと、周囲の受講者は目を丸くしていた。
受講した鎌田真未さん(13)=鶴岡三中2年=は「札を取るのが速くて驚いた。歌を暗記するのは難しそうだが頑張って挑戦してみる」と話していた。講座は今月11、18の両日も、午後1時半から同コミセンで行われる。問い合わせは星野会長=電0235(22)8010=へ。