2014年(平成26年) 2月21日(金)付紙面より
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庄内の各蔵元自慢の新酒を飲み比べ、日本酒に合うおいしい料理を楽しむ「第28回美酒探訪の会」が19日、東京第一ホテル鶴岡で行われた。大勢の日本酒ファンが集まり、米と米麹で仕込んだ純米酒を味わうとともに、程よい酸味の効いた日本酒を「食中酒」として飲む新しい楽しみ方を知った。
「美酒探訪の会」は同ホテルが主催して毎年この時期に開催している。鶴岡酒造協議会(相沢政男会長)の協力を得て庄内9蔵元の各銘柄と、毎回設けられるテーマに合わせた食を楽しむ。今回のテーマは「日本を笑顔にするSAKEと料理に出会える美酒探訪」で、世界中でブームを巻き起こしている日本酒と「三大珍味」とされるフォアグラ、キャビア、トリュフの組み合わせ、地元の有名店が作るラーメンなどが並んだ。
今回は日本酒ファンや同ホテルの取引先など約220人が参加。同ホテルの木村節総支配人、相沢会長のあいさつ、乾杯の後、出席者たちは早速会場中央の日本酒コーナーに足を運び、各蔵元自慢の純米吟醸や無ろ過の生原酒などを飲み比べていた。
友人に誘われて初めて参加したという鶴岡市の50代男性は「最高においしい。地酒の数の多さとおいしさを再確認した。今日はどんな酒と出合えるか楽しみ」と話していた。
ラーメンコーナーでは「宅麺.Com醤油部門」でランキング1位を獲得した琴平荘(鶴岡市三瀬)の中華そばが登場し、参加者たちが行列をつくっていた。
2014年(平成26年) 2月21日(金)付紙面より
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人口減少や高齢化の進展、地域への帰属意識の変化などを背景に、地域で助け合って生活を支える地域コミュニティー機能が弱まってきている状況を受け、鶴岡市は4月から、旧町村にある公立公民館を段階的に「地域活動センター」に移行する。鶴岡地域の小学校区単位に設置されているコミュニティセンターと同様に、生涯学習機能に加え福祉や防災、地域づくりの機能を担い、地域住民の広域的な活動と連携強化の拠点とする。新年度の藤島地域を皮切りに、2015年度は羽黒、朝日両地域で移行を計画している。
公立公民館の地域活動センターへの移行は、昨年3月に市が策定した「地域コミュニティ基本方針」に盛り込まれた。市教委が所管する社会教育施設の地区公民館を再編し、機能を拡充して広域的な地域活動の総合拠点とするもの。従来の生涯学習事業にとどまらず、地域全体の福祉や防災活動も担い、人口減少などで単位町内会や自治会では対応が困難になってきている地域の住民活動を補完し、活動をコーディネートする役割なども想定。地域で安心して住み続けられるよう、地域コミュニティーの維持につなげる。
センター施設の管理は指定管理者制度を導入。地区公民館の担当区域ごとに新たに組織する「自治振興会」が管理運営を担う。職員は、これまでの公民館長や主事に代わり、自治振興会が雇用して配置する。市は各自治振興会に委託料などを交付して事業実施を支援する。
4月から移行する藤島地域では昨年11月までに藤島、東栄、八栄島、長沼、渡前の各地区公民館単位で自治振興会が発足。地域活動センターの開所に向けて準備を進めている。15年度は羽黒地域の手向、泉、広瀬、羽黒四小の4公民館と、朝日地域の朝日中央、朝日南部、朝日東部の3公民館が移行予定。ともに今年8月の自治振興会設立に向け、組織体制や事業計画の協議を進めている。残る櫛引、温海両地域については、それぞれの地域が独自に実施している地域づくり活動を考慮し、広域コミュニティー組織の在り方や住民活動を支える態勢について、さらに検討していく。
地区公民館の地域活動センター移行について、市コミュニティ推進課は「少子高齢化、人口減少で地域コミュニティーの維持が難しくなりつつある。将来も安心して地域に住むことができるよう、日常の助け合い活動の継続につなげたい。地域活動センターを拠点に、広域のコミュニティー組織と単位自治組織が役割分担、連携することで何とか地域コミュニティーを維持していきたい」と話している。