2015年(平成27年) 3月18日(水)付紙面より
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山形大農学部(西澤隆学部長)の学位記授与式が17日、鶴岡市の東京第一ホテル鶴岡で行われた。学部卒業生は東日本大震災の年に入学した学年。小山清人学長は「千年に一度といわれる災害を多感な時期に経験した皆さんだから実現可能なことがある。自信を持って社会へ羽ばたいて」とはなむけの言葉を贈った。
本年度の卒業生は4学科6コースの164人と、大学院修了生31人。出身県の内訳は全体で県内が37人、県外150人、留学生が8人。この日の授与式には来賓の山形大の各学部長をはじめ教職員、保護者ら400人以上が出席した。
初めに小山学長が修了生、卒業生一人一人に学位記を授与。告辞では「山形大でもまれな入学式が行われない年に入学した皆さんは、深い悲しみの中で、被災地に自転車を送るなど予想を超える行動を続けてくれた。絶望からの再生こそ最も大きな力。農学部で学んだことに誇りを持って一生学び続けてほしい」と述べた。
卒業生・修了生を代表して食料生命環境学科森林科学コースの安孫子里穂さん(21)=寒河江高出身=が「震災を経験した世代として、これからの日本を支える力になると感じている。大学生活で得た掛け替えのない財産を糧に頑張りたい」と答辞を述べた。