2015年(平成27年) 3月19日(木)付紙面より
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庄内地方の多くの小学校で18日、卒業式が行われた。三瀬、由良、小堅の3校統合で来月1日から豊浦小となる鶴岡市立由良小学校(遠藤知子校長、児童42人)では、最後の卒業生となる8人が6年間の思い出を胸に学びやを巣立った。
庄内教育事務所によると、この日卒業式が行われたのは鶴岡、酒田の両市と庄内町、三川町、遊佐町の計69校。19日まで全ての小学校で卒業式が行われる。
由良小の卒業式は午前10時に開式。在校生や保護者、教員の温かな拍手が響く中、卒業生が入場した。遠藤校長は8人それぞれの名前を読み上げ卒業証書を手渡した後、式辞で「米沢藩の改革を行った上杉鷹山の言葉に『為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり』というものがある。やろうと思えば何でもできる、待っているだけでは良い結果に結び付かないという意味。皆さんも何事にも挑戦し、努力して光り輝く未来をつかみ取ってほしい」とはなむけの言葉を贈った。
来賓祝辞などの後、「別れのことば」として在校生が「一緒に楽しく過ごした思い出はいつまでも忘れない。中学校に行っても頑張ってください」と呼び掛けた。これに対して卒業生は「伝統ある由良小は今年で閉校するが、豊浦小に行っても元気なあいさつと優しい心で明るい学校をつくってください」と応えるとともに、「温かく支えてくれたお父さん、お母さん、地域の皆さん、今までありがとうございました。由良小の誇りを胸に、自分たちの道を真っすぐ進みます」と語り、全校生徒で「さよなら友よ」を高らかに歌った。
会場を後にする卒業生たちは晴れ晴れとした表情を浮かべ、成長したわが子の姿に涙を拭う保護者も見られた。