2015年(平成27年) 2月5日(木)付紙面より
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三川町の横山小学校(須田まき校長、児童178人)の4年生26人が4日、自分たちで植えたケナフで紙すきを体験し、オリジナルのはがきを作った。
同校では、成長が速く収穫できる繊維も多いことから、木材パルプの代替資源として利用されるケナフの栽培を通して環境学習を実施。4年生が学校敷地内の畑にケナフの苗を植え、その後成長したケナフを刈り取り、洗浄し細かく刻んで乾燥させ、紙すきの材料となる「ケナフ玉」を準備した。
この日はケナフを通した環境学習を指導している地元の佐藤栄市さん(60)が講師で訪れ、紙すきの手順を指導。子供たちは3班に分かれて作業に取り掛かった。ケナフ玉とのりをミキサーに入れてかき混ぜたものを大きなたらいに入れ、はがきサイズの「すけた」で繊維が均等の厚さになるように慎重にすくっていた。その後、新聞で挟んでアイロン掛けして水分を飛ばし、完成させていた。2枚目からは、生花や木の葉で模様を付けるなど工夫し、素朴な風合いのオリジナルのはがきを作り上げた。
今回作ったはがきは、10日に同校で行われる「2分の1成人式」の際に、将来の自分へ宛てた手紙として使うという。
2015年(平成27年) 2月5日(木)付紙面より
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立春の4日、その日の未明に搾り上げ、神社でおはらいを受けた縁起の良い生新酒を消費者に楽しんでもらう「立春朝搾り」が、全国の37蔵元で行われた。庄内地域では鶴岡市大山三丁目の蔵元・加藤嘉八郎酒造(加藤有造社長)で仕込んだ限定酒が日本名門酒会加盟店を通じて販売された。
搾りたてのフレッシュな酒を楽しんでもらうとともに、おいしい酒で新しい春を迎えようと同名門酒会が1998年から毎年行っている。県内の蔵元や酒販店は2003年から参加。
加藤嘉八郎酒造では県内産の美山錦を麹米に昨年末から仕込みを開始。精米歩合50%で純米吟醸酒に醸造した。出荷数は720ミリリットル詰めが3800本(昨年3150本)、1・8リットル詰めが1350本(同850本)でいずれも昨年より多い。
この日は午前0時すぎから搾りと瓶詰め作業が始まり、同6時ごろに同名門酒会の地元加盟店関係者など約20人が集まり酒瓶に「立春朝搾り」のラベルを貼り付けた。その後、同市の荘内神社で、蔵元、酒販店、消費者の無病息災、商売繁盛、家内安全を祈願。同じくおはらいを受け清められた生新酒は「立春朝搾り」に参加した各酒販店を通じ、その日のうちに販売された。
同酒造の杜氏(とうじ)・志田潔さんは「程よく麹米や掛け米を硬めに蒸し上げ、凛とした美山錦の特徴を今年も出すことができた。口当たり良く料理に合う酒に仕上がった」と話していた。