2017年(平成29年) 5月30日(火)付紙面より
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今年で16回目となった「鳥海山やわた前ノ川釣り大会」が28日、酒田市升田の前ノ川で開かれ、全国の渓流釣りファンが新緑の山里でイワナ、ヤマメ釣りを楽しんだ。
八幡地域の住民や内水面漁協、観光関連団体などでつくる同地域観光物産事業実行委員会(後藤孝之助会長)が、地域の魅力をアピールしようと、毎年この時期に開催。前日に鳥海山荘(同市草津)で開く懇親会を含め、地域の豊かな自然と人に触れる大会としてリピーターを獲得している。
今年は、北は青森県八戸市から南は香川県高松市まで県外の37人を含む男女70人が参加。日向川支流の前ノ川約2・5キロ区間に県水産振興協会内水面水産センター(遊佐町吉出)で育てられたイワナとヤマメ約1500匹が放流され、午前7時半から10時20分までの約3時間、釣果を競った。
この日は時折雨が降ったものの、全般的に例年より釣果が良く、参加者は20―30センチの獲物を次々に釣り上げ、中には30匹ほどを釣り上げクーラーボックスを満杯にする人もいた。
一昨年に続く2回目の参加で、現場で指導員のアドバイスを受け9匹を釣った佐藤僚子さん(鶴岡市羽黒町赤川、会社員)は「指導員から餌を落とすポイントや使いやすいさおの長さを教えてもらった。アドバイス通りにやったら面白いように釣れ、とてもうれしい」と満面の笑みで語った。
第6回から大会役員・指導員として参加し、今回、佐藤さんにも指導した釣り具メーカー代表の早乙女浩二さん(71)=横浜市鶴見区=は「よそに比べて水がものすごくきれいで、豊かな自然の中で釣れるのがここの魅力」と話した。
釣り上げた3匹の体長の合計による「総合の部」では貝沼秀夫さん(福島県磐梯町)が80・2センチで、最大の1匹の体長による「大物賞」では飯島實さん(東京都新宿区)が34・0センチでそれぞれ優勝した。その他初心者、ペアの部、ごみの回収量を競う「環境奨励賞」などの各成績上位者が表彰された。