2017年(平成29年) 6月22日(木)付紙面より
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全ての温泉旅館と共同浴場で源泉かけ流し温泉を有する鶴岡市湯田川温泉は20日、豊富な源泉と良質な湯をPRしようと「源泉かけ流し宣言」をした。宣言は全国で14番目、県内では初。
同温泉は、毎分約1000リットルの豊富な湧出量により、循環ろ過せず、常に新しい湯が湯船に注がれる県内でも珍しい「源泉かけ流し」が楽しめる。開湯1300年を迎えた翌年の2013年には、温泉文化普及などを目的とした全国組織「日本源泉かけ流し温泉協会」に旅館9軒が県内から初加盟。
温泉の魅力を発信する「第13回源泉かけ流し全国温泉サミットin湯田川温泉」(同協会、湯田川温泉旅館協同組合共催、20―21日)の開催に合わせて、今回宣言の運びとなった。
宣言は、仙荘湯田川で行われ、全国16の温泉地からの参加者など合わせて約90人が出席。榎本政規鶴岡市長と「温泉学」の第一人者でモンゴル国立医科大の松田忠徳教授の立ち会いの下、湯田川温泉旅館協同組合の大滝研一郎理事長が「衛生的で新鮮な温泉利用に努め、伝統と地域資源を継承し、地域の発展に貢献することを約束する」などの内容の宣言文を読み上げた。
大滝理事長は「梅林公園やホタル、孟宗(もうそう)など地域資源を生かして集客を図るが、まだまだ本領発揮とはいえない。今回の宣言を大きな武器としていきたい」と期待を込めた。
サミット2日目の21日は、霊湯が湧出する湯殿山のご神体を巡るツアーや、温泉街振興をテーマにしたワークショップも開かれた。