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2017年(平成29年) 10月17日(火)付紙面より

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口から食べることの重要性を

 鶴岡地区歯科医師会(毛呂光一会長)の創立100周年記念学術講演会が14日、鶴岡市の鶴岡メタボロームキャンパス・レクチャーホールで開かれた。摂食・嚥下(えんげ)障害の高齢者の機能回復を多く成功させている、NPO法人口から食べる幸せを守る会理事長の小山珠美さんが、実習を取り入れて食事介助技術について講演した。

 看護師、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士の小山さんは、障害のある人々の食べる機能を評価し、「口から食べる」ことにつなげるリハビリテーションの分野で活躍。食事介助の国内第一人者とされ、昨年5月にはNHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で紹介された。現在、神奈川県内の病院に勤務し、2013年に患者家族らからの相談を受けるNPO法人を立ち上げた。

 鶴岡地区で昨年9月に開催された在宅訪問歯科診療研修会で講師を務め、好評だったことから、100周年記念事業の一環で学術講演会を企画。地元のほか県内各地の病院、介護施設、行政関係者ら約170人が参加した。

 「口から食べる幸せをサポートするための包括的支援スキル実践編」と題して講演した小山さんは、「口からおいしく食事を取ることが、長生きを楽しむことにつながる。誤嚥性肺炎を懸念して食べさせない療法もあるが、医療福祉関係者は食べることが命に直結することを考えてほしい」と述べ、脳卒中などで早期に経口摂取を開始した場合の効果についてデータを示して紹介。その上で、食事介助技術の実習では、患者や要介護者の姿勢やスプーンの使い方などを実演。「まずは自分たちが食べられない、おいしくないと思ったものは食事に出さない。自ら食べて味を確認して」と呼び掛け、食事の介助の場合は、食べ物を見せる視覚情報の重要性を指摘。「食べることの価値と重要性を理解してもう一度見直し、多職種で包括的にスキルを上げていくことが必要。そのために勉強を重ねてほしい」と呼び掛けていた。

患者や要介護者の食事介助の実習で、ベッド上の姿勢確保やスプーンの使い方を紹介する小山さん(左)
患者や要介護者の食事介助の実習で、ベッド上の姿勢確保やスプーンの使い方を紹介する小山さん(左)



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