2017年(平成29年) 10月19日(木)付紙面より
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鶴岡市三瀬の海岸に「キタゾウアザラシ」とみられる幼獣1頭が流れ着き、鶴岡市立加茂水族館で保護し治療をしている。アラスカや米カリフォルニア州などの海岸に生息するアザラシで、同水族館によると、国内で保護されたのは3例目になるという。
キタゾウアザラシは、北太平洋に生息。カリフォルニアの湾岸で多くの営巣地が観察される。雄の体長は平均3・8メートル、雌の平均は2・5メートル。今回、保護されたのは幼獣の雌とみられ、体重は273キロ、体長2・5メートルだった。
同水族館によると、15日朝に三瀬地区の入り組んだ砂浜にアザラシがいると住民から情報があり、職員が確認。首を上げられず弱々しい様子だったため、日没まで様子を観察。翌16日にまだ息があったため、同水族館が保護を決め、クレーン車などを手配し、市の職員など大人10人がかりで運んだ。
頭や脇腹などに外傷があり、18日正午現在、重篤な状態。奥泉和也館長は「まずは治療に専念している。なぜ流れ着いたかも不明」と話している。