2017年(平成29年) 7月11日(火)付紙面より
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日本遺産に認定された北前船寄港地の世界を学ぶ「やまがた北前船こども調査団」が9日、酒田市などで行われ、県内の小学5、6年生とその保護者が北前船がもたらした文化や歴史について理解を深めた。
調査団は、江戸から明治にかけて日本の経済の大動脈となった北前船について理解を深めてもらおうと海と日本プロジェクトin山形実行委員会(小谷卓委員長)が主催。海と日本プロジェクトin山形は、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」の取り組みの一環として行っている。山形のほか、福井、新潟、秋田、青森、北海道でもそれぞれ地元の北前船に関する遺構を訪ねて学習しており、今回の参加者の中から選抜された代表6人は8月に北海道小樽市で開催される「北前船北海道こどもサミット」に出席する。
この日は庄内地域と内陸から小学生と保護者12組ずつ、計24組48人が参加し、午前は酒田市の日和山公園や山居倉庫、相馬樓など、午後からは河北町の紅花資料館などを訪れた。このうち、日和山公園では酒田市観光ガイド協会の進藤郁子さんが講師となり北前船や西廻り航路について学習。進藤さんは「北前船は荷物を運ぶための船で、この公園にある船は実際の2分の1サイズ。北前船が通った西廻り航路は1672年に河村瑞賢が開拓した」などと説明。子どもたちはメモを取りながら北前船に乗ったり瑞賢庫跡を見学したりと北前船への理解を深めていた。
八幡小6年の川俣佳鈴さん(11)は「北前船のつながりをたくさん知れて良かった」、琢成小5年の菅原光貴君(10)は「北前船は酒田に幸せを与えてくれた船だと分かった」とそれぞれ話していた。
2017年(平成29年) 7月11日(火)付紙面より
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東北で初開催となる「第3回全国メロンサミットin鶴岡」が8、9の2日間にわたり、鶴岡市内で開かれた。北海道から九州までの全国14のメロン産地が集結し、生産者らによるビジネスサミットやワンコイン食べ比べなどのイベントサミットを繰り広げた。両日とも天候に恵まれ、喉の渇きを潤すにはぴったりの“メロン日和”。主催者発表によると9日は約2万人の人出があった。
9日は市小真木原公園を会場にイベントサミットが開かれ、午前10時の開会を前に家族連れなどで大にぎわい。各産地のメロンや加工品の販売、ワンコイン(500円)でのメロンの食べ比べ、ミニメロンパフェやメロン紅茶などの振る舞い、パルマ市による生ハムメロンとメロンジェラートの試食提供などを繰り広げた。
このうち大人気のワンコインメロン食べ比べは限定1500食に長蛇の列。トレーに北海道夕張市の夕張キングや茨城県鉾田市のアールスメロン、酒田・遊佐産の赤肉のマリアージュ、鶴岡産として鶴姫と鶴姫レッドなどさまざまな産地のメロン5種を8分の1にカットして500円で提供。味の違いや特徴を楽しんだ。
家族と訪れた朝暘六小5年の阿部琉人君(10)は「メロンが大好き。マリアージュが甘くておいしかった」。秋田県にかほ市から家族連れで訪れた会社員、佐々木正寛さん(40)は「夕張メロンがやはり完成された味。赤肉の庄内産も完熟度をちょうどよくすると負けないぐらいおいしいと思う」と話していた。
メロンサミットは消費の低迷、農業者の高齢化という産地の課題を踏まえ、消費拡大を図る一大イベントで2015年の静岡県袋井市を皮切りに各地で開催。3回目となる今回は、北海道夕張市、青森県つがる市、宮城県岩沼市、茨城県鉾田市など14自治体が参加した。