2017年(平成29年) 7月7日(金)付紙面より
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昨年9月に酒田市で初の「酒田ラーメンEXPO(エキスポ)」を開催した実行委員会(小田かほる実行委員長)は5日、2回目となる「酒田ラーメンEXPO2017」を9月16―18日の3日間、同市の東北公益文科大特設会場で開くと発表した。今年は、イタリア料理「アル・ケッチァーノ」(鶴岡市)の奥田政行オーナーシェフや県外のラーメン店も参戦し、そこでしか味わえない趣向を凝らしたラーメンを、昨年より3種多い8種を提供する。
酒田ラーメンエキスポは、全国的にも評価が高い酒田のラーメンを中心にした庄内の食文化を地域資源と捉え、交流人口拡大につなげようと昨年9月、酒田市の市民や市麺類食堂組合などで実行委員会をつくり、全国豊かな海づくり大会の関連イベントとして開催。庄内の人気店の双璧ともいえる「満月」(酒田市)の麺とワンタンに「琴平荘」(鶴岡市)のスープを組み合わせたものなど、そこでしか味わえない創作ラーメン5種を提供し、2日間で計約1万人が訪れた。
今年は地元のラーメン店を中心にした創作ラーメン6種と県外からの招待店2種の計8種のラーメンを、3日間で計2万食提供する計画だ。
創作ラーメンのうち、奥田シェフは麺工房さらしな(酒田市)と連携し、特製コンソメスープとライ麦入りの麺による「アンティパストラーメン」を提供する。花鳥風月(酒田市)は「上喜元」の蔵元・酒田酒造(同)とタッグを組み、甘酒の風味を生かした塩味の「蔵出し吟醸米麹 海老ワンタンメン」、癒庵(同)はよしもと興業の芸人・関好江さん(ボルサリーノ)のアイデアで、開運につながる食材を集めた「開運・五行つけ麺」をそれぞれ提供する。
昨年に最多の販売数となった「満月×琴平荘」の組み合わせは今年も継続され、さらなる高みを目指すという。そのほか、旬の野菜をたっぷり使った「和えそば」、冷やし中華でも冷やしラーメンでもない「冷やし中華ヌードル」も提供される。
この日、酒田市京田二丁目のコマツ・コーポレーション内で開かれた発表会で、小田実行委員長は「昨年は熱い関心と期待を感じた。ご当地ラーメンの中でもトップブランドとして、全国、世界からも注目されると願っている」とあいさつ。その後、各参加店主らが出品作の特徴をアピールした。
今年のラーメンエキスポは9月16―18日、いずれも午前10時―午後6時に開催。16日には特別ゲストとしてタレントの勝俣州和さんが訪れるほか、3日間とも地元出身の歌手らのコンサートなど多彩なイベントを繰り広げる。
チケットは前売り1200円(食券2枚)、当日700円(同1枚)。前売りは5日から全国のセブンイレブンや酒田市内のラーメン店、同市役所売店などで販売中。問い合わせは実行委事務局=電0234(41)0011=へ。
2017年(平成29年) 7月7日(金)付紙面より
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大阪港などで特定外来生物「ヒアリ」が見つかったことを受け、県港湾事務所(菅井時弘所長)は5日、酒田市高砂の酒田港国際ターミナルで職員が目視でヒアリがいないか点検するとともに、コンテナの周囲などに殺虫餌を設置し、安全対策を講じた。
ヒアリは南米原産で、体長2・5―6ミリ、土中に塚を作ってすむ。強毒を持ち、刺されるとやけどのような激しい痛みが生じるため、英名は「fire ant」、和名は「火蟻」と表記される。貿易の拡大とともに世界に広がり、既に中国や台湾にも定着。わが国では今年6月18日に神戸港で見つかったのを皮切りに、同30日に名古屋港、今月3日には大阪港でも見つかった。
大阪港で見つかった場所が中国からのコンテナ貨物を多く扱う場所だったため、国土交通省は4日付で、酒田港を含め、中国との定期コンテナ航路を持つ全国の63港の港湾管理者に対し、コンテナヤードとその周辺に殺虫餌を設置するなど適切な対策を講じるよう要請した。酒田港のコンテナ船は現在、週4便で、うち2便が中国の寧波・上海を経由している。
この日の酒田港の点検は国の要請を受けたもので、午後2時ごろから約1時間、県港湾事務所の職員4人が実施した。国際ターミナルの主に輸入コンテナを置くヤード約6ヘクタールで、コンテナ周りや舗装の隙間などを、ヒアリがいないか目視で点検し、殺虫餌を置いた。アリがいた場合は殺虫剤を吹き付け、通常のアリと区別が付かない場合はセロハンテープに貼り付け、事務所に持ち帰って精査した。
土門敦彦副所長は「酒田港は世界とつながっており、いつ入ってくるか分からない。気を引き締めて対応したい」と話した。
この日に捕まえたアリはいずれも通常のアリだった。今後はアリのトラップも設置し、定期的に点検する。もし、ヒアリと疑われる個体が見つかった場合は、環境省の出先機関の東北地方環境事務所(仙台市)に送り、精査してもらうという。