2018年(平成30年) 1月11日(木)付紙面より
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庄内へのインバウンド拡大、観光ツアー商品造成に向け、韓国の旅行会社の関係者を招いた招聘(しょうへい)ツアーが、6―9日の3泊4日の日程で、庄内地方を中心に行われた。四国八十八カ所巡礼が盛んな韓国で新たな巡礼コースの需要が高まっていることを背景に、今年5月から始まる庄内三十三観音霊場御開帳の魅力などをアピールした。
県の受託事業として庄交コーポレーションが企画。今年5月1日から10月31日まで行われる庄内三十三観音霊場の御開帳に合わせ「庄内三十三観音札所巡りと環月山・冬の魅力」をテーマに、雪や月山縦走、月山夏スキーといった西川町側と連携した環月山の魅力を盛り込み、韓国の旅行会社4社、佛教放送社から計5人を招聘し、観音札所などを案内した。
一行は6日に仙台空港に到着。西川町の玉貴で食事と雛(ひな)鑑賞、弓張平でスノーシュートレッキングを体験、雪の感触を楽しんだ。その後、鶴岡市に移動し宿泊は湯田川温泉。
2日目は、同市湯田川の長福寺(26番札所)を皮切りに井岡寺(27番札所)、羽黒地域の金剛樹院(2番札所)など観音札所を参拝。住職に寺院の特色を質問したり、仏具の説明に興味深げに聞き入ったりした。また、雪深い羽黒山の五重塔まで歩くなど、日本の仏教文化や冬の自然を堪能した。
3日目は、酒田市方面に向かい、総光寺(12番札所)、延命寺(18番札所)などを参拝。夕方から東京第一ホテル鶴岡を会場に意見交換会を行った。韓国の旅行会社からは「歩いて巡礼するなどし、もっと自然を感じたい。ご住職と話をすることで心を癒やすことができたら」と話した。また、「出羽三山の生まれかわりの信仰に興味を持った。宿泊や修行体験もツアーのプログラムに取り入れたい」との意見も出た。
最終日の9日は鶴岡市朝日地域の寺を参拝した後、夕刻に仙台空港から帰途に就いた。