2018年(平成30年) 7月10日(火)付紙面より
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海岸漂着ごみ問題の改善に取り組んでいる官民連携組織「美しいやまがたの海プラットフォーム」(代表・小谷卓鶴岡工業高等専門学校名誉教授)の「最上川河口右岸クリーンアップ」が7日、酒田市宮野浦の酒田港南防波堤周辺で行われ、庄内一円の企業やNPO関係者ら約250人が落ちているごみを拾い集めた。
この組織は2008年7月、県内の産学官民の25団体で設立した。環境省が07、08年度に酒田市の飛島と赤川河口で実施した漂着ごみに関するモデル調査で、内陸部で発生したごみが河川を通じて流れてくる「陸起源」が6―7割を占めた実態などを受け、漂着ごみの改善を図る運動体として情報共有や啓発活動を行っている。最上川河口のクリーンアップは啓発活動の一環で、国土交通省酒田河川国道事務所や酒田市、県港湾事務所と連携して発足時から毎年この時期に行っている。
この日は小雨模様の中、関係者はかっぱ姿で参加。本来は、最上川の河川敷に散乱した漂着ごみを回収する活動だが、この日は雨で河川水位が高くなっていることなどを踏まえ、河川敷には下りず、最上川と酒田港を分離している背割り堤から南防波堤にかけ約300メートル区間の堤防周辺での活動となった。
参加者は午前8時半から約1時間、火挟みやごみ袋を手にし、散乱しているペットボトルやビニール類などを丁寧に拾い集めた。プラットフォーム事務局の県庄内総合支庁環境課では「川と海はつながっており、海をきれいにするには、川にもごみを出さないようにすることが大切だという意識が広まれば」と話した。