2018年(平成30年) 7月12日(木)付紙面より
ツイート
鶴岡市立朝日中学校(土井浩貴校長、生徒91人)で10日、地元の朝日俳句の会(小野寺一郎会長)のメンバーを講師に招いた俳句教室が行われ、1―3年の全校生徒が季語の使い方など作句の基本を学んだ。夏休み前に全員が句を作り、同俳句の会が審査し、表彰する。
朝日俳句の会は、俳聖・松尾芭蕉が奥の細道紀行で朝日地域の湯殿山を訪れ、「語られぬ湯殿にぬらす袂(たもと)かな」の名句を残したことにちなみ、2003年から、芭蕉が訪れたとみられる7月24日に合わせて「奥の細道六十里越街道俳句大会」を開催。全国から投句を受けていたが、2年前からは地元のあさひ小と朝日中の児童生徒に呼び掛け大会を継続している。
この日は同俳句の会から小野寺会長らメンバー5人が訪れ、体育館で教室を開いた。メンバーが「俳句は世界で一番短い定型詩。季語を入れるのは季節感が感じられ、誰にも分かりやすく感情が伝わるから。七五調のリズムも大切」と基本を解説。「同じものを見ても感じ方は人それぞれ。自分の言葉で自分なりの思いを文字にして声に出して読み、リズムを確認してほしい」と呼び掛けた。
生徒たちは夏休み前に投句し、俳句の会の審査を経て休み明けの始業式で表彰される。土井校長は「投句は生徒たちにとって、日本の伝統的文芸に親しみながら、朝日地域の豊かな自然や身近な事柄を見つめ直す良い機会となっている」と話した。