2018年(平成30年) 7月14日(土)付紙面より
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今年10月1日(月)にスタートする観光キャンペーン「新潟県・庄内エリア プレデスティネーションキャンペーン(プレDC)」と来年の本番、2020年のアフターDCに向け、各種イベントをJRなどと共同企画することで庄内地域を盛り上げていこうと、酒田南高校(酒田市、中原浩子校長)の生徒有志が「酒田南おもてなし隊」を結成した。14年の山形DCの際に誕生した東北公益文科大学「酒田おもてなし隊」の高校生版。生徒たちは「高校生ならではの知恵を出し、多くの人と連携して酒田、庄内を活性化させたい」などと意気込んでいる。
観光に興味を持つ公益大生が14年4月、「酒田おもてなし隊」を結成。同6―9月の山形DC期間中、授業やアルバイトの合間を縫って酒田駅に集まり、「よぐ来たのぉ庄内さ」「まだ来いのぉ庄内さ」と書かれた横断幕を掲げ乗客の歓迎・見送りを行ったほか、庄内地域の良さを紹介する「スマイルプロジェクト」と銘打ったビデオを制作・上映するなどの活動を展開、観光客に酒田、庄内地域の魅力を伝えた。より進化しながら活動は現在も継続、酒田の活性化にひと役買っている。
公益大おもてなし隊「生みの親」の1人で、現在も大隊長を務めているのが酒田南高の中原校長。「高校生版」は長く温めてきた企画で、今春の校長就任で実現した。同校は庄内地域で唯一、調理師養成の家庭科食育調理コースを設置しており、「新潟・庄内DC」のメーンテーマ「日本海美食旅(ガストロノミー)」、庄内エリアのサブテーマ「おいしい食の都庄内」にうってつけ。メンバーは生徒会、同コースを中心に1―3年生の男女計11人で、部・クラブ活動といった特別活動ではなく、教育活動の一環という位置付けにしているのが特徴。
12日に同市のル・ポットフーで行われた「新潟・庄内プレDC」キックオフ会議の席上、結成を報告。時田康弘JR酒田駅長、中原校長、甲田勇希公益大おもてなし隊長(3年)らから激励を受けた酒田南おもてなし隊メンバーは自己紹介を兼ね、「酒田の良いところをたくさん知り、観光客に伝えたい」「食という切り口で多くの人と交流を深めたい」などと抱負を語った。
酒田南おもてなし隊は今後、酒田駅、公益大おもてなし隊などと打ち合わせを重ね、プレDC開幕に備える。
時田駅長は「新しい力が加わった。みんなで力を合わせてプレDC、本番、アフターDCと20年までの間、さまざまなことに取り組んでいきたい」、中原校長は「観光を切り口にした教育はその効果が高い。自らがデスティネーション(目的地)になれるよう頑張ってほしい。ゆくゆくは中学生にもおもてなし隊の輪を広げたい」と話した。酒田南おもてなし隊メンバーは早速、今月17日(火)の大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」寄港時にガイドなどの活動を展開する予定。