2025年4月9日 水曜日

文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2018年(平成30年) 8月22日(水)付紙面より

ツイート

障害者雇用率 不適切算定 県、手帳のない69人計上

 中央省庁が雇用する障害者数を水増ししていた問題を受け、知事部局などの雇用状況を調査していた県は20日、障害者手帳を所持していない69人の職員について「医者の診断書や意見書による確認をせず、本人の申告のみで障害者雇用者数に計上していた」と明らかにした。40年以上にわたり同様の方法で障害者雇用率を算定してきたが、県総務部は「故意の水増しではなく制度の理解が不十分だったため」と説明した。

 同日、県庁で記者会見が開かれ、泉弘之総務部次長などが本県の雇用率制度の状況について説明した。県によると、今年6月1日現在で知事部局(企業局、病院事業局を含む)が障害者として雇用しているのは122人。このうち69人(いずれも身体障害者)が手帳未所持者だった。

 厚生労働省のガイドラインでは、県の指定医や産業医による診断書、意見書による確認を行うことが求められているが、本県では人事異動などの時期に職員から集める調査票を基に、本人の申告で障害者に当たるか担当者が判断していた。診断書等による確認は、身体障害者雇用促進法が改正された1976(昭和51)年に国から通知があったが、「通知の内容を十分に確認せず、77年以降は本人の申告を基に計上した数値で厚生労働省へ雇用率を報告していた」(同課)という。2005年に厚生労働省がガイドラインを示した後も、自己申告を基にした計上を続けていた。

 県は今年6月1日現在の障害者雇用率を2・57%と厚生労働省に報告しているが、手帳所持者のみで算定すると1・27%となり、障害者雇用促進法に基づく地方公共団体の法定雇用率2・5%以上を大きく下回ることとなる。同課は「関係者に大変な迷惑を掛けた。心からおわびする」と陳謝するとともに「今後、手帳未所持者から協力してもらいながら、診断書などの確認を進める。2カ月をめどに精査し、雇用率が目標に届かなかった場合は新たな確保に努めたい」と話した。

 一方、県教育委員会では同様の問題は発生していないものの、今月20日の障害者雇用率は2・39%で法定雇用率の2・4%にわずかに届いていない。県教委総務課は「現在、公共職業安定所を通して募集を行っている。今後さらに雇用を進めたい」としている。

障害者雇用で不適切な事務処理があったことを受け、県総務部人事課の担当職員が陳謝した
障害者雇用で不適切な事務処理があったことを受け、県総務部人事課の担当職員が陳謝した


2018年(平成30年) 8月22日(水)付紙面より

ツイート

公益大が海外2大学と協定締結

 東北公益文科大学(酒田市)の吉村昇学長は20日に会見を開き、米国・セントラルコネチカット州立大学、ロシア・イルクーツク総合大学とそれぞれ学術交流協定などを締結したと発表した。海外の大学との協定締結は7、8校目。

 セントラルコネチカット州立大は1849年創立の名門。当初は教員養成校だったが、現在は80分野100専攻を有する総合大学で約1万人が学んでいる。昨年7月、同大のキャンディス・バリントン教授(中世英文学)が公益大を訪問し特別講演している。今年6月にデビット・ドワルダー教学担当副学長と吉村学長が覚書にサインした。学習の進化・普及に向け、教職員・学生の相互交流、共同研究などを実施する。

 一方、イルクーツク総合大学は1918年創立で今年、100周年の節目を迎えた。現在は19学部に約1万5000人が学んでおり、このうち約700人は世界40カ国からの留学生。公益大は2016年から短期語学留学の学生を派遣、これまでに20人がロシア語の習得に励んだ。今月13日にK・V・グリゴリチェフ研究・国際協力担当副学長と、松田憲公益大教授(公益大国際交流センター長、応用言語学)がサインを交わした。学生・教員の派遣と受け入れ、互いに10日間ほど訪問し合う研修旅行などを行う。

 この日は吉村学長と松田教授、玉井雅隆准教授(国際関係論、多文化共生論など)の3人が会見。吉村学長は「いろいろな民族がおり、さまざまな言語が飛び交うキャンパスを構築したい。酒田は港都でクルーズ船も訪れている。市の発展に向けて大学として協力していきたい」と話した。松田教授は「協定を基に交流を深めていきたい」、玉井准教授は「締結は交流の第一歩。ここから発展させていけたら」とそれぞれ述べた。

 吉村学長によると、モンゴルやインドなどアジア地域の大学と協定締結に向けた準備を進めているという。

2大学との学術交流協定締結を発表する吉村学長(中央)。左は松田教授、右は玉井准教授
2大学との学術交流協定締結を発表する吉村学長(中央)。左は松田教授、右は玉井准教授



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

  ■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

ニッポー広場メニュー
お口の健康そこが知りたい
気になるお口の健康について、歯科医の先生方が分かりやすく解説します
鶴岡・致道博物館 記念特別展 徳川四天王筆頭 酒井忠次
酒井家庄内入部400年を記念し、徳川家康の重臣として活躍した酒井家初代・忠次公の逸話を交え事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第2部 中興の祖 酒井忠徳と庄内藩校致道館
酒井家庄内入部400年を記念し、庄内藩中興の祖と称された酒井家9代・忠徳公の業績と生涯をたどる。
致道博物館 記念特別展 第3部 民衆のチカラ 三方領知替え阻止運動
江戸幕府が3大名に命じた転封令。幕命撤回に至る、庄内全域で巻き起こった阻止運動をたどる。
致道博物館 記念特別展 第4部 藩祖 酒井 忠勝
酒井家3代で初代藩主として、庄内と酒井家400年の基盤を整えた忠勝公の事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第5部 「酒井家の明治維新 戊辰戦争と松ケ岡開墾」
幕末~明治・大正の激動期の庄内藩と明治維新後も鶴岡に住み続けた酒井家の事績をたどる。
酒井家庄内入部400年
酒井家が藩主として庄内に入部し400年を迎えます。東北公益文科大学の門松秀樹さんがその歴史を紹介します。
続教育の本質
教育現場に身を置く筆者による提言の続編です。
教育の本質
子どもたちを取り巻く環境は日々変化しています。長らく教育現場に身を置く筆者が教育をテーマに提言しています。
柏戸の真実
鶴岡市櫛引地域出身の大相撲の元横綱・柏戸の土俵人生に迫ります。本人の歩み、努力を温かく見守った家族・親族や関係者の視点も多く交えて振り返ります。
藤沢周平の魅力 海坂かわら版
藤沢周平作品の魅力を研究者などの視点から紹介しています
郷土の先人・先覚
世界あるいは全国で活躍し、各分野で礎を築いた庄内出身の先人・先覚たちを紹介しています
美食同元
旬の食べ物を使った、おいしくて簡単、栄養満点の食事のポイントを学んでいきましょう
庄内海の幸山の幸
庄内の「うまいもの」を関係者のお話などを交えながら解説しています

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field