2019年(令和1年) 10月25日(金)付紙面より
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黒森歌舞伎(県指定無形民俗文化財)のポーランド公演を支援しようと、今春から同歌舞伎にちなんだTシャツなどオリジナルグッズの制作・販売の応援プロジェクトに取り組んでいる酒田市内の有志が23日、グッズ販売の収益金約11万5000円を同歌舞伎関係者に寄付した。
黒森歌舞伎は同市黒森地区に約280年前から伝わる農民芸能。日本・ポーランド国交樹立100周年を記念し、全国の約170の地芝居を代表して招かれ、継承団体「妻堂連中」(冨樫久一座長)や市の関係者ら41人が来月2―9日に渡航、首都ワルシャワ市など2カ所で計4公演してくる。
応援プロジェクトは、グラフィックデザイナーの久松理子さん(緑町)が中心になって立ち上げた。趣旨に賛同したシルクスクリーン技術者の佐野圭さん(砂越)の協力で隈(くま)取りの絵柄など同歌舞伎にちなんだTシャツを作り、4月末から黒森日枝神社の例大祭などで販売。さらに「カメラの七桜」(中町二丁目)の北村薫さん、文具販売「書の庵」(亀ケ崎二丁目)の齋藤健太郎さんも、各店舗やクルーズ船寄港時の売店で販売。北村さんはまた、同歌舞伎にちなんだオリジナルのキーホルダーとフォトフレームも作り、販売している。
23日夕、黒森日枝神社演舞場に久松さん、佐野さん、北村さん、齋藤さんらが訪れ、妻堂連中の五十嵐良弥副座長に、グッズ販売の収益として11万4640円を寄付した。販売品の内訳はTシャツ354枚、キーホルダー57個、フォトフレーム8個。ポーランド公演の経費に充てる。
久松さんは「黒森歌舞伎を応援したい人たちがこれだけいるということ。応援する仲間ができたことは大きな財産で、この縁を生かし、さらに黒森歌舞伎のファンを増やしたい」、五十嵐副座長は「支援に感謝。ポーランドでは心に残る芝居をして爪痕を残してくる。皆さんとの素晴らしい関係が今後も続き、ファンがさらに増えることに期待」とそれぞれ語った。
佐野さんの店「FUN☆K」(砂越)、カメラの七桜、書の庵では今後もTシャツなど応援グッズの販売を継続する。Tシャツの価格は1枚2500円(税込み)。問い合わせは黒森コミュニティセンター=電0234(92)2255=へ。黒森歌舞伎応援プロジェクトのサイトからも申し込める(Tシャツ価格は手数料を加え2800円)。