2020年(令和2年) 3月11日(水)付紙面より
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「〇〇にクルーズ船から降り、帰ってきた人がいるらしい」といった新型コロナウイルス関連のデマが庄内地域をはじめ、県内各地でささやかれているという。ツイッターなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)への書き込みや、人から人へ伝わるうわさで不安や疑心暗鬼を増長させている。中には地域名を指摘して「気を付けた方がいい」と根拠のない警告をしているものもある。これに対し県は「下船した人に対する国からの健康観察の依頼は本県に来ていない」と述べ、県内に下船者が確認されていないことを示した。
9日の県議会議会運営委員会で、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客が下船後の検査で陽性と判明した事例が話題に上がり、県議が県内の状況を確認。これに対し防災くらし安全部の佐藤仁喜弥部長が「下船し帰宅した人に対しては、継続して健康観察を行うよう厚生労働省が都道府県に依頼している。現時点で本県にそうした依頼は来ていない」と述べた。
同部によると9日現在、県内で新型コロナウイルス感染者は発生しておらず、クルーズ船から降りて健康観察が必要な対象もいない。また、「首都圏に行って帰宅後、体調を崩した」などの理由で医療機関に相談した人について、県衛生研究所は今年1月30日以降81件の検査を行っており、結果は全て陰性となっている。
HPに県内状況や相談窓口情報記す
同部は「県ホームページ(HP)へ新型コロナウイルス感染症に関する情報をまとめたポータルサイトを設置している。県内の状況や相談窓口などについて記してあるので、参考にしてもらいたい」と呼び掛けている。県HP=https://www.pref.yamagata.jp=へ。