2020年(令和2年) 3月21日(土)付紙面より
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鶴岡市のDEGAM(デガム)鶴岡ツーリズムビューロー(理事長・皆川治市長)は20日、QRコードを利用した観光客の行動調査を始めた。観光客から鶴岡までの交通手段や市内での移動手段、訪れた観光施設、宿泊費や飲食費、土産代といった旅行消費額、印象に残った食などのアンケートに、スマートフォンでQRコードを読み込み、ホームページ上で答えてもらう。集まったデータを専門家から分析してもらい、観光振興に向けたデガムの施策に生かしていく。
アンケートは、市内4つの温泉地の宿泊施設やビジネスホテル、主な寺社や観光、物販施設、観光案内所などに、各温泉地など市内の代表的な風景写真を配し裏面にQRコードを付けた名刺型カード(5種類)を配布して実施する。アンケートは30項目近くあり、スマートフォンでの回答には10分程度要する。
デガムは鶴岡観光の推進組織として昨年7月、市や市内の観光関連団体、企業などで設立。観光振興策を探る中で、地域内の2次交通の課題や鶴岡を訪れた観光客が食事は市外で取るといったケースが見受けられることから、観光客の具体的な行動や消費額を探る狙いで細かなアンケートを実施する。
アンケートは当面夏ごろまで予定し、調査協力者には抽選で毎月10人に鶴岡の特産品をプレゼントする。鶴岡市民は対象とならない。QRコードを配したカードは15万枚用意し、1万人規模のデータ収集を目指す。スマートフォンによる観光アンケートシステムで実績のある静岡県立大経営情報学部の渡邉貴之教授の研究室と共同で実施し、鶴岡を訪れる観光客の行動の基礎データとする。
デガムは「新型コロナウイルスで観光が手控えられているが、若い人たちを含め多様な層の観光客の基礎データを収集したい。秋から冬の観光についても同様のアンケートを検討していきたい」と話している。