2020年(令和2年) 4月10日(金)付紙面より
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県は9日、新型コロナウイルス感染症のPCR検査で、新たに鶴岡市在住の20代男性1人の陽性が確認されたと公表した。同日午後に詳細を発表する。鶴岡市内の感染確認は5人目。また、県が8日、新型コロナウイルスの感染者として公表したいずれも庄内地域に住む20―40代の男女3人のうち酒田市在住の40代男性については、これまで感染経路が分かっていない。県は男性の行動歴や濃厚接触者について調べを進めている。
県薬務・感染症対策室によると、8日に陽性と判明したのは鶴岡市在住の40代女性、同市在住の20代男性、酒田市在住の40代男性の3人。いずれも同日、庄内地域の感染症指定医療機関に入院した。このうち40代女性と20代男性は、今月6日に陽性が確認された鶴岡市在住の20代男性の家族で、県が行動歴や濃厚接触者について調べている。40代女性は従業員、20代男性は会社員でいずれも顧客など外部との接触はないとみられている。また、海外への渡航歴はなく、最近の行動で県外へ出たこともない。2人とも無症状という。感染経路と思われる20代男性は、先月20日に仙台市のクラスター(感染者集団)発生施設を利用していた。
酒田市在住の40代男性は今月1日に咳やたんなどの症状が出始め、2日に37度台の発熱があった。3日と6日に同市内の医療機関を受診し、右肺に肺炎の所見があった。医療機関からの連絡で庄内保健所が検体を取り、8日のPCR検査で陽性と判明した。入院したものの重症化はしていない。男性はこれまで県内で発生した感染者との接触歴はなく、感染経路が分かっていない。また、会社員で県が業務上での濃厚接触者がいるか調べている。
吉村美栄子知事は「県内での感染が急速かつ広範囲に広がっており、本県にとって非常事態と言える。県民の不安感が高まっていると思うが、冷静な行動をお願いしたい。緊急事態宣言の対象となる7都府県との往来はくれぐれも避け、法要などでは県外からの参加を見合わせてほしい。また、食料品の買い出しや健康維持のための散歩以外の外出は避けて」と呼び掛けた。
県は8日に公表した感染者3人のうち、40代女性と20代男性について、当初は県内13例目として確認された鶴岡市内の20代男性の家族と発表したが、同日午後の会見で「県内18例目の20代男性の家族」と訂正した。