2020年(令和2年) 5月24日(日)付紙面より
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市街地大渋滞、市民生活や営業活動に影響―。鶴岡市が発行するプレミアム付き飲食券の販売が23日、市小真木原公園駐車場でのドライブスルー方式で行われたが、同公園に向かう車で朝から広範囲に渋滞が発生し、市民から市役所や鶴岡警察署に苦情の電話が殺到した。市は24日(日)以降の販売方法を変更し所定の用紙による応募・抽選方式に切り替えた。皆川治市長は「小真木原公園の近隣を含めご迷惑をおかけし、申し訳ありません」と陳謝した。
飲食券は新型コロナウイルス感染拡大に伴い売り上げが減少している飲食店支援を目的に、市が独自施策として事業化。1セット6000円分の飲食券(500円券12枚つづり)を半額の3000円で販売する支援事業で、市民を対象に3万1333セット用意した。利用できる店舗数は約450店に上っている。
販売初日の23日、早朝から小真木原公園周辺は渋滞が発生し、午前8時ごろからは一帯の広範囲で幹線道路だけなく小路まで車の列が続いた。鶴岡署には「自宅に出入りできない」「市役所に電話しても出ない」など苦情の電話が殺到し、回線がパンク状態に。同公園近くの美容室は「予約のお客さんが来られなくて困った」、飲食店は「配達ができない」と困惑していた。
この日の販売開始は当初、午前10時だったが、2時間早めて対応し、同10時半には公園入り口を閉門。23日の販売分1万セットは正午前に売り切れ、大渋滞の中で購入できない市民が相次いだ。
皆川市長が陳謝
皆川市長は23日正午に市役所で緊急記者会見し、「想像以上に多くの市民が訪れ、反響の大きさを予測できなかった。見通しが甘かった」と述べた。残る約2万1000セットの応募方法は24日に市のホームページなどで周知する。