2020年(令和2年) 7月8日(水)付紙面より
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鶴岡・田川地区の「高校生就職祭り」が6日、鶴岡市の東京第一ホテル鶴岡で行われた。地区内の高校3年の就職希望者を対象に地元企業の経営理念や事業を紹介するもので、企業30社が参加し6高校の約190人が経営者や担当者の話を聞いた。今年は新型コロナウイルス感染の影響下での就職活動になりそうで、高校の担当教師は「今のところ昨年度に比べ県外を中心に求人数は2割ほど減っているが、生徒たちはコロナ禍もあってか地元就職志向が逆に強い面がある」と話していた。
鶴岡地区雇用対策協議会が2012年度から毎年開催している。今回は鶴岡工業、鶴岡中央、鶴岡南山添校、庄内農業、加茂水産、鶴岡東の6高校から、昨年度より約20人多い参加者があった。社数限定で受け付けた企業側からは各種製造業や旅館・ホテル、小売、介護、運輸など幅広い事業所が参加した。
高校生たちが希望する企業のブースを回って説明を受ける形式で、企業側は自社の業務内容とともに「責任を持って仕事をやり遂げられる、やる気のある人」「知識より好奇心のある人、いろんなことにチャレンジする人」など求める人材像を紹介。生徒たちは「職種が自分に合うか不安」「仕事を覚えられるか不安」など率直に話し、企業の担当者が「皆さんと年齢が近い若手社員が面倒を見てくれる」など説明していた。
参加した製造業の採用担当者は「昨年度は10人の採用を計画したが、今年はコロナ禍で業績の見通しが難しい。だが、企業の継続を考え新卒者は採用したい」と話し、庄内農業3年の佐藤綺音(あやね)さんは「働くことに不安があったけど、話を聞いてイメージでき解消した。地元の製造業か接客業に就きたい」と話した。同協議会の事務局は「採用意欲が旺盛な地元企業は少なくない。多くの高校生から地元に残ってほしい」と語った。