2020年(令和2年) 11月4日(水)付紙面より
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廃校舎に広がる宇宙空間―。宇宙について身近に感じてもらおうと、鶴岡市の旧加茂小学校体育館で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙服レプリカや国際宇宙ステーション(ISS)の模型などを展示する“プチ科学館”が開かれている。会期は7日(土)まで。
ISS日本実験棟「きぼう」の実験運用管制官として働いていた経験を生かし、同市への移住を機に宇宙に関するイベントや講演、ワークショップなどを庄内全域で展開する佐藤涼子さん(35)=東京都出身=が代表を務める「鶴岡スペースステーション」が初めて企画。2017年3月、佐藤さんの夫の母校である旧加茂小の閉校などに伴い、加茂地区で何かできることはないかと、同小での宇宙に関するイベントを構想。やまがた社会貢献基金協働助成事業の助成を受け、実現した。
展示ではJAXAから借りた、宇宙飛行士が宇宙船外で作業する際に着用する宇宙服をはじめ、宇宙ステーションに補給物資を運ぶ補給機「こうのとり」や、こうのとりを乗せるロケット「H―2Bロケット」の模型など6点が展示されている。8日には佐藤さんが管制官として働いていた頃から関わりがあるJAXAの油井亀美也宇宙飛行士によるオンライン講演会がインターネットでライブ配信される。
佐藤さんは「親子連れを中心に地元地域の人たちも興味を持って来てくれている。子どもには宇宙に触れてもらうことでこんな世界が広がっているということを知ってもらい、好奇心を伸ばしてほしい。宇宙は無限大です」と話していた。
展示は新型コロナウイルス感染対策として混雑が予想される7日のみ事前申し込みが必要。また、8日のオンライン講演会の視聴も事前申し込みが必要で、ホームページURL=https://www.tsuruokaspacestation.org=へ。