2020年(令和2年) 12月26日(土)付紙面より
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鶴岡市下川の善寳寺(五十嵐卓三住職)で25日、年末恒例の「すす払い」が行われた。僧侶たちが長さ4メートルほどの笹ぼうきを使い、この1年にたまった本堂のちりを払い、新年を迎える準備を整えた。
本堂で午前8時からの祈祷(きとう)が終了すると、作務衣(さむえ)姿の僧侶職員と修行僧、合わせて約20人が頭に白い手拭いを巻いて再び集合。新聞紙で経机などを覆った後、長さ2間(約3・6メートル)ほどの竹の先に笹を結び付けた笹ぼうきを手に、須弥壇(しゅみだん)正面につるされた飾り・天蓋やその両脇の幢幡(どうばん)、梁(はり)、山号額の周囲などを丁寧にはたき、たまっていたちりを落とした。
広報担当の篠崎英治さん(39)は「この作業をすると、今年ももう終わると感じる。例年、1年分の心のちりもきれいにという思いで臨むが、今年は特に新型コロナで世界中が大変だったので、来年こそはコロナが終息し、良い方向に向かうようにという願いも込めた」と話した。
今季の初詣は新型コロナ対策で、既に縁起物を頒布しているほか、分散参拝や郵送祈祷の利用呼び掛けにも力を入れている。また、出羽三山神社、荘内神社と連携したプロジェクトの一環で、今月30日―1月11日は境内や駐車場の混雑具合を確認できるようライブカメラを設置する。