2020年(令和2年) 4月12日(日)付紙面より
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酒田市の酒田港国際定期コンテナ航路は11日から中国・韓国航路の2便が増え、これまでの週2便体制から4便体制に拡充された。4便のうち、中国・韓国航路は同1便体制から3便体制となった。利便性が向上し、取り扱い貨物の増加につながると期待されている。
酒田市商工港湾課によると、増便は、ともに高麗海運(本社・韓国ソウル市)と南星海運(同)の共同配船によるもので、酒田港への寄港が土曜日の便(韓国・釜山、中国・青島など経由)と、月曜日の便(釜山、中国・寧波、上海など経由)の2便。複数の船を順繰りに使うが、おおむね1隻の最大積載量はコンテナ1000個級(20フィートコンテナ換算)という。青島に寄港する航路は今回が初。土曜日の便が今月11日、月曜日の便が同20日からの寄港となる。
酒田港の国際定期コンテナ航路はこれまで、寄港が水曜日の韓国航路(高麗海運、南星海運、長錦商船の共同配船。釜山など寄港。最大積載量約1000個級)と、金曜日の中国・韓国航路(高麗海運、南星海運の共同配船。釜山、上海、寧波など寄港。同)の週2便体制となっていた。
市商工港湾課では今回の増便について「船会社が、定時性の向上や配船効率の最適化の観点から、配船を見直した。今後の取り扱い貨物の増加に期待している」と説明する。
一方、新型コロナウイルスの影響について同課では「酒田港の物流は、1、2月は大きな減少はなかった。ただ、世界的には新型コロナの影響で物流が細り、空コンテナの回りがよくない状況などが出ている。酒田港でも3、4月に影響が出てくる可能性はある」としている。
2020年(令和2年) 4月12日(日)付紙面より
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鶴岡市の天神祭実行委員会は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、5月25日の天神祭パレードなどを中止する方向で検討に入った。また、同市大山地区を中心に繰り広げられる6月5日の「大山犬祭り」は中止が決まった。酒田まつり(5月20日)の大幅な規模縮小も既に決まっており、感染拡大が初夏の庄内三大祭りに大きな影響を及ぼしている。
鶴岡の天神祭は菅原道真公を祭る鶴岡天満宮の例祭に合わせた同市最大の祭り。本祭の5月25日は、幼児から大人まで例年50団体程度、約2500人による大パレードが市街地で繰り広げられ、県内外から多くの見物客が訪れる。祭りの主役にもなっている「化けもの」が繰り出し、沿道の客に無言で酒やジュースを振る舞うことから、東北の奇祭「化けもの祭り」とも呼ばれている。
実行委は、13日午後に開催する本年度の総会で、最終的にパレードなどの中止を決定するとみられる。鶴岡天満宮での例祭の神事は実施の方向。
大山犬祭りは、大山地区の椙尾神社の例大祭。村人を苦しめた大ムジナの化け物を「丹波の国のメッケ犬」が退治したとの故事に由来し、300年以上続くとされる。上、大山、下の3つの神宿(頭屋)がそれぞれ「仮女房」を中心にした古式ゆかしい行列を仕立て、大型の「からぐり山車」などとともに総勢約1000人で地区内を練り歩く。
9日に椙尾神社と上・大山・下頭の関係者で協議し例祭の中止を決め、地元自治会でつくる実行委員会に説明し了承を得た。大山犬祭りの中止は戦後初という。実行委会長の櫻井修治大山自治会長は「住民の安全面を最優先した椙尾神社さんの苦渋の判断。地元としても理解している」と話した。
一方、鶴岡五中学区内の大山、加茂、西郷、湯野浜の各地区体協は、5月24日に予定していたそれぞれの恒例の地区運動会の開催中止を決めた。4地区は例年、大山犬祭りに先立ち5月下旬に地区運動会を開催している。