2020年(令和2年) 4月16日(木)付紙面より
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鶴岡市関川ゆかりの男女で組織する羽越のデザイン企業組合(冨樫繁朋代表理事)は15日夜から、新型コロナウイルス感染拡大防止の影響により縮小となった同市温海地域の例大祭を写真で振り返るインターネット上のサービス「アツムラシンジ弐・零(にいてんぜろ) 温海のムラ神事web写真展」をスタート。
温海地域では、4―5月に地域の神社で行われる例大祭が集中している。ところが、コロナの影響で規模が縮小され、地区民は外出自粛など参加もできない状態が多い。そんな不安な生活を余儀なくされている人に活力を与え、自宅でも祭り気分を味わってもらおうと企画した。
サービスでは同組合副理事長の五十嵐丈さん(26)がこれまでに撮りためてきた27集落のうち19の例大祭の過去の写真を実際の祭りの開催日に合わせ、スライドショー形式にウェブ上に公開していく。ウェブ写真展の最大の特徴は、公開される写真は日時が限定されており、後に残らないこと。「写真が残ってしまうといつでも何度でも見ることができてしまう。実際の祭りと同じように年に1回しか体験できない祭り気分を味わってほしい」と五十嵐さんのこだわりが詰まっている。
視聴方法は、相手の顔や画面を互いに見ながら会話できるサービス「Zооm(ズーム)」とSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のフェイスブックの2つ。Zооmでは例大祭がある日に指定されたページへアクセスすると午後8時から、フェイスブックでは同8時半から写真を見ることができる。
サービスを利用するにはいずれも登録が必要(無料)。Zооmをスマートフォンやパソコンで利用する場合はZооmのアプリをインストールした上で登録できる。フェイスブックでの視聴は、QRコードを読み込んで「アツムラシンジ」専用サイトへ。例大祭の公開スケジュールやZооmで視聴する場合の案内、詳しい視聴方法も確認できる。
問い合わせは同組合=電0235(26)1148=まで。
2020年(令和2年) 4月16日(木)付紙面より
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新型コロナウイルス感染症の影響で深刻な打撃を受けている地元の飲食店を支援しようと、飲食店が手掛ける弁当を昼食時に購入する動きが庄内地域で広がってきている。職場単位で注文したり、従業員の弁当購入費を助成する企業もあり、地域で協力して応援する運動が展開されている。
感染拡大の影響が長引く中、従来は実施していなかった弁当のテークアウト(持ち帰り)やデリバリー(配達)事業に新たに参入する飲食店が増えている。
庄内地域の情報発信なども手掛ける、総合まちづくり会社ヤマガタデザイン(鶴岡市)は、同社のホームページ「ショウナイズカン」上に、新たに「庄内お弁当図鑑」の特設ページを開設した。地域の飲食店を応援するため、賛同する飲食店の情報を集め、テークアウト・デリバリーが可能なメニューを掲載している。同社はホームページで「普段から利用しているお店の人たちが困っていることは、『食の都 庄内』にとって最大のリスクと考えている。私たち企業市民で地域の飲食店を支えるため、ページを立ち上げた。一緒に地域を盛り上げていこう」と呼び掛ける。同社は、社員が地域内のテークアウトやデリバリーを利用した際、1人当たり月1万円を補助する福利厚生制度も新設した。
こうした動きに協賛しようと、鶴岡信用金庫が全職員を対象に4、5月に5000円ずつ補助する「テークアウト手当」の支給を決めた。庄内では他にも同様の補助を行う企業が出始めている。
一方、鶴岡市役所では、職員有志による「食べて応援運動」が14日からスタートした。昼の時間帯に市役所まで配達可能な店舗の情報を集めて職員に周知し、店舗が偏らないように配慮しながら、まとめて注文する。当面は、食文化推進に関わる企画部と商工観光部の有志で始め、他の部署や各地域庁舎にも広げていく予定。運動を呼び掛けた職員の一人は「職員の協力で、できるところから応援していきたい。毎日とはいかないまでも部署単位で店を変えていくなど運動を広めていきたい」と話している。