2020年(令和2年) 4月17日(金)付紙面より
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新型コロナウイルスの感染拡大に伴う自粛要請で地元経済が大きな影響を受ける中、酒田市の丸山至市長は15日、市役所で記者会見を開き、市内の旅館・ホテル・飲食店に対し3月分の上下水道料金相当額を支給するなど、予算総額5870万円の市独自の経済対策案を発表した。今月23日に開会予定の市議会臨時会に関係の補正予算案を諮り、可決後に速やかに支給できるように準備を進める。
対策は、1市内で営業する宿泊業、飲食店、タクシー・運転代行事業者に対する支援2市内で営業する飲食店で、出前、持ち帰り販売を行う事業者に対する支援3「おうちで食べよう バイ酒田キャンペーン」PR用のぼり旗等掲示への支援―の3種。
1は、自粛要請で特に大きな影響を受けている業種を対象にしたもの。旅館・ホテルについては50万円まで、飲食店については20万円まで、3月分の上下水道料金相当額を支給する。上下水道料金が1万円未満の場合は、1万円を支給する。また、タクシー・運転代行業については、登録車両1台につき1万円を支給する。支給対象は600―700事業所程度を想定し、予算額は4850万円。
市によると、上下水道料金の平均は、旅館・ホテルは月40万円程度、飲食店は比較的規模の大きいところで同20―30万円程度。
2は、出前や持ち帰り販売がいわゆる「3密」(密集、密閉、密接)防止に資するため、それを支援するもの。市内で営業する飲食店、持ち帰り・配達飲食サービス業者に対し、1事業所につき3万円を支給する。対象は300事業所程度を想定し、予算は900万円。
3は、3密防止に資する菓子や総菜などの製造販売、出前、持ち帰り販売を行う事業者らに対し、市がのぼり旗など啓発グッズを支給する。対象は300事業所程度、予算は120万円。
財源は市の繰越金で賄い、今後、国がコロナ対策で全国の自治体に交付する地方創生臨時交付金を使える場合はこれで充当する。
1、2については補正予算案の可決後、今月27日―7月31日に申請を受け付け、速やかに支給する予定。申請書は市のホームページからダウンロードしたり、広報チラシの裏側に印刷することも検討している。1事業所が3種全ての対象になることも想定している。
会見で丸山市長は「宿泊や飲食店を中心に大きな影響を受け、何らかの形で応援したいと思っていた。国や県も支援策を講じるが、すぐにお金は入らない。即効性ある策を考えた」と語った。
2020年(令和2年) 4月17日(金)付紙面より
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鶴岡市の荘銀タクト鶴岡(市文化会館)で、近くにある鶴岡公園の桜の見頃に合わせ、桜の花びらをモチーフにした館内照明を行っている。併せてこいのぼりの展示とライトアップも実施。いずれもガラス越しに外から観賞でき、散歩の市民が足を止めて見入っている。
新型コロナウイルス感染症の影響で、同館は5月6日まで休館中。ピンクの照明灯を配し花弁を大ホールのコンクリート壁にちりばめる照明は、同館の照明スタッフのアイデアで今月10日夕から毎晩実施。13日から始めたこいのぼりの展示は、昨年館内につるした飾りを活用。親子4匹をガラスそばに配置し赤や青のスポットライトを当てている。
花弁は鶴岡公園の桜が散るまで、こいのぼりは休館中、毎日午後5時半ごろから同7時まで実施。同館は「市民から少しでも温かい気持ちになってもらい、ほっこり感を感じてもらえれば」と話している。