2021年(令和3年) 1月30日(土)付紙面より
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鶴岡市と三川町は、3月下旬ごろから県内各市町村で実施予定の新型コロナウイルスワクチン接種を円滑に進めるため、「新型コロナウイルスワクチン対策鶴岡・三川合同本部会議」(本部長・皆川治鶴岡市長)を立ち上げ28日、第1回会合を鶴岡市役所で開いた。鶴岡地区医師会(福原晶子会長)などと連携して医師・看護師を派遣してもらい、第1弾となる高齢者(65歳以上)については4月1日以降、接種会場を設けて予約者に接種する「集団接種」を基本に実施するなど、大まかな方向性を確認した。
ワクチン接種は優先度の高い順に、2月下旬ごろから県が医療従事者、3月下旬ごろから各市町村が高齢者、基礎疾患を持つ人(65歳未満)、高齢者施設等の従事者、その他の県民に順次実施していく。接種に当たっては地域の医療関係者らの協力が不可欠なため、鶴岡地区医師会が所管する鶴岡、三川両市町が連携して取り組む体制とした。
この日の初会合には皆川鶴岡市長、阿部誠三川町長、福原鶴岡地区医師会長のほか、市立荘内病院、鶴岡協立病院、市社会福祉協議会の関係者の本部員7人と、オブザーバーとして鶴岡地区特養連絡協議会の関係者1人と事務局を合わせ13人が出席。会合は非公開で行われた。終了後に会見した皆川市長によると、市町村実施分の第1弾となる高齢者を中心に、接種計画の大まかな方向性を話し合った。
皆川市長によると、高齢者(65歳以上)の対象は、鶴岡市が約4万5000人、三川町が約2500人。実際に接種する人は鶴岡市が3万4220人(接種率76%)、三川町が1750人(同70%)を想定。
ワクチンは21日間隔で2回接種する必要があり、両市町では4月1日以降、6月末ごろまで3カ月間で高齢者の2回分の接種を終える方針。集団接種会場は期間中、鶴岡市と三川町に各1カ所を設けるほか、鶴岡市の旧町村部に延べ20日程度、出張会場を設ける。場所は未定。入所・治療中の高齢者施設や病院で接種を受ける選択肢も検討する。
3月初旬ごろには、接種の相談や予約業務を担うコールセンターを設置。同中旬ごろから対象者に接種券を送付し、接種日時・会場の予約を受け付ける方針。
接種を担う医師・看護師については地区医師会や荘内、鶴岡協立両病院から派遣してもらう予定だが、どの程度の人数が必要かは今後、詰めるという。
終了後の会見で皆川市長は「国のワクチン供給計画など不透明な部分も多いが、今日は集団接種を中心に取り組むことにおおむね了解を得た。一人の医師が一定時間にどの程度の回数を接種できるかなど詳細な情報を入手し、計画を詰めていく」と話した。市では当初、一人の医師が1時間に60人に接種することを想定していたが、会合では「予診に結構時間がかかるので、60人は無理」などの異論が出たため、今後、必要な医師数など詳細計画を練り直すという。