2021年(令和3年) 3月25日(木)付紙面より
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鶴岡市は23日、新年度の人事異動を内示した。組織体制の見直しでは、企画部に「デジタル化戦略推進室」、農政課に「担い手育成支援室」、都市計画課に「鼠ケ関IC周辺施設整備推進室」、学校教育課に「ICT推進係」をそれぞれ新設するなど、政策課題に対応する。国の「地域活性化起業人」制度を活用し、新たに民間の野村総合研究所とANA総合研究所から計4人のスペシャリスト人材を配置する。異動職員数は574人、異動率31・6%。発令は4月1日付。
デジタル化戦略推進室には、連携活動に関する基本合意を結んでいる野村総研の社員を配置。また、SDGs(国連の持続可能な開発目標)への取り組み推進に向け、別の同社社員を企画部のSDGs未来都市戦略アドバイザーとして迎える。ANA総研の社員2人は、ふるさと納税の増収に向け総務課に、鼠ケ関IC周辺施設整備推進室に1人ずつを事業推進員として配置する。
農政課には担い手育成支援室の新設のほか、管理職の生産振興主幹と循環型農業推進主幹を新たに配置する。ICT推進係は、GIGAスクール構想推進など小中学校の情報通信技術の環境整備を担う。このほか、庁舎改築に向け朝日庁舎への庁舎整備対策室の設置、地元密着型組織による運営に切り替わる長沼温泉ぽっぽの湯、くしびき温泉ゆ?Townの運営管理に関し市の業務を統括する藤島・櫛引温泉施設統括監の配置、市の広報・情報発信を統括する広報官の配置なども行う。
職員の人事交流・派遣では、内閣府や経済産業省東北経済産業局への派遣を継続し、農林水産省と厚生労働省とは相互交流も実施。姉妹都市の北海道名寄市との相互交流も継続する。
新規採用は行政職20人、技能職2人、消防職4人、医療職33人の計59人。全体の退職者は77人。昇任は部長級6人、次長・参事級4人、課長・主幹級17人。
主な人事では、退任する三科武病院事業管理者の後任に、久留米大附属病院(福岡県)の八木実氏を選任。総務部長には佐藤光治荘内病院事務部長、上下水道部長には高坂信司建設部調整監、櫛引庁舎支所長に早坂進危機管理監が起用された。
部長級への昇任では、企画部長に伊藤敦商工課長、危機管理監に宮崎哲消防本部総務課長、藤島庁舎支所長に成田譲藤島庁舎産業建設課長、朝日庁舎支所長に鶴見美由紀教育委員会事務局参事兼管理課長、教育委員会教育部長に本間明農林水産部参事兼農山漁村振興課長、荘内病院事務部長に佐藤豊企画部次長兼政策企画課長が登用された。農林水産部長には県との人事交流で近野広行氏が就く。
2021年(令和3年) 3月25日(木)付紙面より
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東京五輪のアーチェリー女子日本代表に内定した鶴岡市の中村美樹選手(28)=ハードオフコーポレーション、鶴岡工業高出=が24日、鶴岡市役所を表敬訪問し、皆川治市長とリモートで吉村美栄子知事に初の五輪出場を笑顔で報告した。
中村選手は、指導を受けている鶴岡南高の野崎剛教諭と共に市役所を訪れ、玄関ホールで出迎えた多くの市民や職員から拍手で祝福を受けた。表敬では、20、21日に行われた最終選考会に触れ、「2日目は悪天候で厳しい状況だったが、2位で通過できて本当に良かった」と振り返り、2018年から練習拠点を地元鶴岡に移してつかみとった五輪代表について「つらいことも多く、悩んだこともあったけど、両親の近くで練習と生活ができて心にゆとりが生まれた。鶴岡に戻ってアーチェリーができて本当に良かった」と語った。
初の五輪に向けては「大会まで数カ月ある。自分はまだまだ成長できる。しっかり練習を積んで、皆さんの応援に応えられるよう、メダルを目標に頑張りたい」と夢の舞台への決意を述べた。
吉村知事は県庁からリモートで祝福し、「コロナ禍で気持ちが沈みがちな中、県民にとって明るく希望の持てる朗報。県民みんなが応援しているので、いい結果を持ち帰って」と激励。皆川市長は「市民、県民の希望であり誇り。市民挙げて応援したい」と祝福した。
中村選手は今後、ナショナルチームの一員として練習を重ね、夢舞台に挑む。