2025年4月26日 土曜日

文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2021年(令和3年) 6月3日(木)付紙面より

ツイート

鶴岡市長沼・八栄島地区デマンドタクシー 「すまいる号」運行開始 20年近く路線バス“空白域”に笑顔

 鶴岡市長沼、八栄島両地区のデマンドタクシー「すまいる号」の出発式が2日、長沼温泉ぽっぽの湯で行われた。両地区住民が会員登録し、事前予約制で各自宅と市の中心部や近隣町とを1日3往復する乗合タクシーで、料金はバス並み。20年近くにわたり路線バスの空白域となっていた両地区で、新たな住民の足として運行を開始した。

 両地区は1993年3月に民間の路線バスが廃止され、その後、旧藤島町が2000年4月に導入した町営バスも03年3月に廃止。以来、路線バスの空白域となっていた。市藤島庁舎が19、20年度の2カ年、大東文化大に委託して運行可能性を調査。一定の利用を確保できるとして、運行の準備を進めていた。

 運行主体は、昨年12月に住民や市関係者らで立ち上げた「長沼・八栄島地区デマンド交通運営協議会」(会長・高橋俊一長沼地区自治振興会長)。当面は道路運送法上の実証運行(最長3カ年)で運行し、その後、本格運行に移行する。出羽ハイヤー(松本元朝社長)に委託し、経費は運賃と市の補助金、両地区全世帯の負担金で賄う。

 車両は小型タクシー(運転手を除く定員4人)、予約が多い場合はジャンボタクシーを使う。運行ルートは1藤島・鶴岡(月・水・金・土曜日)2庄内町(火曜日)3三川町(木曜日)―の3つあり、それぞれ1日3往復する。目的地は医療機関やスーパー、市庁舎など、事前に定められた26カ所。料金は片道200―800円。子ども(小学生以下)、高校生の通学、障害者らは半額になる。

 愛称「すまいる号」は両地区住民から公募し、日向流菜さん(5)=小中島、保育園年長組、伊藤正子さん(長沼)の2人の応募作が採用された。日向さんは「みんなで笑顔になってほしいとお母さんと一緒に考えた」という。

 この日午前7時半から行われた出発式には両地区住民や市の関係者ら約30人が出席。運営協議会の高橋会長が「路線バスの廃止後、交通弱者は家族らの支えで足を確保してきた。地域に笑顔をもたらす公共交通になるように」とあいさつ、皆川治市長が「行政、住民、企業が連携し成功させたい」と祝辞を述べた。

 出羽ハイヤーの車両に「すまいる号」のステッカーを貼った後、高橋会長、成田信一八栄島地区自治振興会長、皆川市長、出羽ハイヤーの松本社長ら5人が車両脇でテープカット。拍手で第1便を送り出した。

 運営協議会事務局(市藤島庁舎総務企画課)によると、登録した会員は約120人。09年1月から運行している東栄地区の実績から400人程度の登録を見込んでいるが、「まだどういうものか浸透していない。利用者の口コミを含め利便性をPRし、利用増を図る」という。問い合わせは同課=電0235(64)5813=へ。

「すまいる号」の出発を祝い、関係者がテープカット
「すまいる号」の出発を祝い、関係者がテープカット



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

  ■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

ニッポー広場メニュー
お口の健康そこが知りたい
気になるお口の健康について、歯科医の先生方が分かりやすく解説します
鶴岡・致道博物館 記念特別展 徳川四天王筆頭 酒井忠次
酒井家庄内入部400年を記念し、徳川家康の重臣として活躍した酒井家初代・忠次公の逸話を交え事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第2部 中興の祖 酒井忠徳と庄内藩校致道館
酒井家庄内入部400年を記念し、庄内藩中興の祖と称された酒井家9代・忠徳公の業績と生涯をたどる。
致道博物館 記念特別展 第3部 民衆のチカラ 三方領知替え阻止運動
江戸幕府が3大名に命じた転封令。幕命撤回に至る、庄内全域で巻き起こった阻止運動をたどる。
致道博物館 記念特別展 第4部 藩祖 酒井 忠勝
酒井家3代で初代藩主として、庄内と酒井家400年の基盤を整えた忠勝公の事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第5部 「酒井家の明治維新 戊辰戦争と松ケ岡開墾」
幕末~明治・大正の激動期の庄内藩と明治維新後も鶴岡に住み続けた酒井家の事績をたどる。
酒井家庄内入部400年
酒井家が藩主として庄内に入部し400年を迎えます。東北公益文科大学の門松秀樹さんがその歴史を紹介します。
続教育の本質
教育現場に身を置く筆者による提言の続編です。
教育の本質
子どもたちを取り巻く環境は日々変化しています。長らく教育現場に身を置く筆者が教育をテーマに提言しています。
柏戸の真実
鶴岡市櫛引地域出身の大相撲の元横綱・柏戸の土俵人生に迫ります。本人の歩み、努力を温かく見守った家族・親族や関係者の視点も多く交えて振り返ります。
藤沢周平の魅力 海坂かわら版
藤沢周平作品の魅力を研究者などの視点から紹介しています
郷土の先人・先覚
世界あるいは全国で活躍し、各分野で礎を築いた庄内出身の先人・先覚たちを紹介しています
美食同元
旬の食べ物を使った、おいしくて簡単、栄養満点の食事のポイントを学んでいきましょう
庄内海の幸山の幸
庄内の「うまいもの」を関係者のお話などを交えながら解説しています

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field