2021年(令和3年) 3月6日(土)付紙面より
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鶴岡市立櫛引中学校(山田博志校長)美術部は市社会福祉協議会櫛引福祉センター・地域包括支援センターくしびきの依頼を受け、買い物や移動の困難な人に向けた「くしびきおたすけ配達マップ」を作製した。弁当や日用品などの配達サービスを行う櫛引地域の店をイラストなどにして紹介。来月までに同地域全世帯に配布される。
同センターでは運転免許証の返納で移動が難しくなり、近場にスーパーがないなどの高齢者の意見を受け、地元の学生を巻き込んで課題を解決しようと企画。地元のデザイン企業をアドバイザーとして迎え、同校美術部員が昨年11月から作製を開始。イラストをデザインし、協力店への電話取材なども部員自ら行い、今年1月下旬に完成した。
マップでは同地域での配達が可能な9店舗を紹介。弁当、総菜、仕出し、鮮魚、肉、野菜・果物、豆腐・加工品、食品、日用品、家電の10種をイラストにし、どの店でどのような物を取り扱っているのかが一目で分かる。店の名前や電話番号などが見やすいように、色使いや文字の大きさも工夫されている。
4日、美術部員は放課後の時間を使って民生委員などと共に高齢者世帯を中心に訪問し、完成したマップを手渡した。このうち、松根集落を担当した部員は一人暮らしや高齢の夫婦が住む家を訪れ、マップの使い方などを説明。受け取った高齢者は「料理を作りに来る娘に見せたい」「家に急な来客が来たときに利用したい」などと話していた。
同部2年の今野翼さん(14)は「マップの知名度はまだ低いが、テレビなどを通じて少しずつみんなに知れ渡ってほしい。今後も何か人のためになるような活動をしていきたい」と話していた。
2021年(令和3年) 3月6日(土)付紙面より
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鶴岡准看護学院(福原晶子学院長)の卒業証書授与式(第61回)が4日、鶴岡市馬場町の同学院で行われた。2年制の教育課程を終えた16人(女性14、男性2)が卒業した。
福原学院長は「新型コロナウイルス感染拡大もあって、全国の看護に携わる人たちが不安に駆られている。そうした中でも、卒業後、常に学びの心を実践してほしい。また感謝の心を持ち続けてほしい」と式辞を述べた。卒業生答辞では工藤宮子さん(35)が「コロナの中の大変な時期でも実習を受け入れてくれた病院。どんな時も支えてくれた家族。たくさんの人に支えられて16人がそれぞれ誇りを持って歩んでいきます」と語っている途中、感極まって言葉に詰まるシーンも。「一番前の同じ卒業生が涙を流していて、もらい泣きしてしまった」と振り返っていたが、多くの人がもらい泣きした。それぐらい密度の濃い2年間だった。工藤さんは鶴岡市内の内科医院に就職する。
最後は1年生(18人)から花束をもらって笑顔で退場。皆勤賞をもらった小林空太(そらた)さん(20)は「患者にきちんと寄り添えるよう頑張ります」と誓っていた。同学院は今春の新入生が最後の入学生で、卒業後閉院される。