2022年(令和4年) 1月9日(日)付紙面より
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県教育委員会は2024年4月に開校予定の庄内中高一貫校(仮称)の整備計画をまとめた。鶴岡南高校と鶴岡北高校を統合し、県立中学校を併設する。鶴岡南高を併設型高校、鶴岡北高を併設型中学校として整備する。高校は現在の施設の大規模改修と増築、中学校は部分的な改修が行われる。高校に増築する校舎棟内の図書館(メディアセンター)や中学校のコモンホールは内装を木質化し、温かみと落ち着きのある空間として整備する。
現在の鶴岡南高は建築後約40年で老朽化が進んでいることから、設備・配管の更新をはじめ外壁や屋根部分の修理、普通教室のスペース拡張など大規模改修を行う。また、生徒数の増加により教室の不足が見込まれることから、中庭部分に4階建ての校舎棟(延べ床面積約1900平方メートル)を増築する。
増築する校舎棟は1階に図書室や視聴覚室、2階に職員室や各教科の準備室、3階に屋上テラスや書道室、4階に化学室などがそれぞれ整備される。現在の鶴岡南高の図書館はゼミ室などに改修する。新設する図書室は約310平方メートル(書庫含む)の広さとなる。
校舎の大規模改修と増築工事はグラウンドに仮設校舎を建設した上で実施する。仮校舎設置中の部活動や体育の授業は、鶴岡市の体育施設や閉校する鶴岡南高山添校の施設を利用する案が出ている。
一方、鶴岡北高は現在の施設の部分的な改修を行う。中学校に必要となる給食配膳室や技術室などを設置するほか、各設備の劣化状況に合わせた改修を施す。部分的な改修のため工事期間中も校舎や体育館は利用できる。
1階のコモンホールは内装を木質化し、椅子やテーブルなども置いて生徒が集い会話できるスペースに改修する。
このほかグループ学習や討論会などに活用できるオープンゼミスペース(併設型高校)、少人数学習のためのゼミ室(同)、教科型教室(併設型中学校)などを整備する。また、校舎のバリアフリー化としてエレベーターを設置するとともに、各フロアに車椅子用トイレを配置する。トイレは全て洋式となる。
工事のスケジュールは2022年度中に鶴岡南高で仮校舎の運用と両校の増築・改修工事が始まり、24年4月の開校を目指す。