2022年(令和4年) 9月3日(土)付紙面より
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全日本ロボット相撲大会の北海道東北選手権で優勝した羽黒高校・機械システム科の大井駿太朗さん(1年)=余目中出身=と島輝信さん(1年)=藤島中出身=が、12月10、11日に東京・両国国技館で行われる全国大会(決勝大会)に向けてロボットを調整している。2人とも「全国の壁は高いと思うが、予選を突破して決勝トーナメントに進みたい」と意気込みを見せている。
全日本ロボット相撲大会は、規定に沿った「ロボット力士」を作って競わせる大会。文部科学省などが後援し「モノ作り」に興味と関心を持ってもらおうと1989年に始まった。
部門はロボット力士のコンピューターに戦い方のプログラムを入力する「自立型」と、遠隔操作で戦う「ラジコン型」の2部門。直径1メートル50センチの土俵上で相手のロボットを先に押し出した方が勝ち(3試合で2勝先取)となる。
ロボット力士の大きさは幅20センチ、奥行き20センチ、重さは3キロ以内と決められている。高さに制限はなく材質(ジュラルミンやカーボンなどが主流)は自由。スピードのほかに体当たりされても故障したり簡単には飛ばされない丈夫な造りが求められる。ロボットはモーターとバッテリーで動かす。形は自由だが、ブルドーザーのようなタイプが多い。
今年7月に宮城県であった北海道東北選手権では自立型の部に大井さん、ラジコン型の部に島さんがエントリー。トーナメント戦に臨み、決勝を含めて大井さんは5試合、島さんは4試合に全勝して「ダブル優勝」を果たした。
2人とも「子どもの頃からモノ作りが好きで」と同校に入学して部活動の一つロボット研究会(大坂友人顧問、部員8人)に入った。放課後約2時間の活動は「毎日が楽しい」と話す。
全国大会には、各ブロックを勝ち抜いた精鋭が出場する。高校生のほか、一般と世界各国(アメリカ、スペイン、ルーマニア、中国、フィリピンなど)の選手も出るという大きな大会だ。
全国大会に向けて大井さんは「自分は自立型の部だが、操作ミスを防ぐようロボットを調整したい」、島さんは「相撲と同じく、立ち合いと戦い方が大事。今からしっかり対策を考えたい。全国からどんなタイプのロボットが出るのかも楽しみ」と笑顔を見せた。