2022年(令和4年) 11月24日(木)付紙面より
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酒田市の新田産業奨励賞記念講演会が22日、同市の東北公益文科大公益ホールで開かれ、共に公益大客員教授で、日本総合研究所会長の寺島実郎さん(75)、同市出身の評論家・佐高信さん(77)が登壇。講演と対談で今般のウクライナ侵攻、コロナ禍を踏まえ、中国を中心としたアジア地域の経済成長の中に埋没する日本の危機感、そこから脱却するための方策などについて語った。
市と公益大が2012年から毎年、新田産業奨励賞授賞式終了後に開いている。今回は「世界認識と日本の針路―コロナ、ウクライナ危機を超えて」をテーマに掲げ、市民、学生計約250人が参加した。
第1部は寺島さんが講演。世界全体のGDP(国内総生産)に占める日本のシェアがピーク時の1994年(17・9%)に比べ、2021年には3分の1以下の5%まで落ち込んだことを挙げ、「1人当たりGDPで日本はもはやアジアの先頭ではない」と。日本経済復活に向け、「太平洋側の港湾が空洞化する中、日本海側が台頭している」と述べ、米中貿易を見据えた酒田港をはじめとした日本海側の港湾振興の重要性を説いた。
また、「ネットワーク型世界観」の必要性を強調し、自ら著した『ユニオンジャックの矢―大英帝国のネットワーク戦略』(NHK出版)を紹介、英語圏・英文化圏を形成する英国を例に挙げて「日本と異なり、英国は後退しながらも影響力を残している」と話した。
第2部では寺島さんと佐高さんが、旧統一教会問題をはじめ日本政治が抱える諸課題について意見を交わした。そして聴講した学生たちに対し「公益大理事長で平田牧場グループの新田嘉一会長はじめ戦後を見つめてきた先達の経営者はとてつもない教材。ぜひ話に耳を傾けていほしい」(寺島さん)、「生身に触れるという体験を大事にしてほしい」(佐高さん)などと呼び掛けた。
2022年(令和4年) 11月24日(木)付紙面より
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タレント・照英さんが出演するテレビの新番組「照英が行く!日本全国チャレンジの旅」のロケが21、22の両日、鶴岡市で行われた。
照英さんが庄内浜で加茂水族館名誉館長の村上龍男さん(83)と庄内竿を使った磯釣りを体験したり、鼠ケ関でイカの一夜干し作りなどに挑戦した。番組は来年、県内の民放テレビ局で放送される。
「―日本全国チャレンジの旅」は、照英さんが全国各地の観光スポットなどを巡る旅番組。鶴岡ふるさと観光大使を務める制作会社「エス・フィールド」(東京都中央区)の斎藤有三社長(73)が「新番組の第1弾は自分の故郷で」と鶴岡をスタートの地に選んだ。
撮影クルーは照英さん含めて6人。2日間かけて庄内浜、加茂水族館、羽黒山、湯田川温泉、あつみ温泉、鼠ケ関を回った。タイトル通り照英さんが各地でさまざまなことにチャレンジする楽しい内容になっている。
このうち、加茂水族館・魚匠ダイニング沖海月ではエチゼン、ビゼン、ヒゼンの「日本三大クラゲ」を使った料理を食べ「クラゲのお造りは初めて。コリコリとしてうまい」と舌鼓を打ちながら、須田剛史料理長(46)と会話を弾ませた。羽黒山では山伏の今野政都さん(47)の案内で羽黒山国宝五重塔を見学したり、合祭殿を参拝し山岳信仰の精神文化を学んだ。温海地域ではイカ墨を使った書道にも挑んだ。
照英さんは「庄内の食べ物はとてもおいしい。加茂水族館と羽黒山、温海地域は初めて訪れたが、個人的にまた来たいと思った。番組を通して庄内の魅力を伝えたい」と笑顔を見せた。
斎藤社長は「収録は順調に進んだ。協力してくれた鶴岡の皆さんに感謝したい。番組を楽しみにしてもらえれば」と話した。
2022年(令和4年) 11月24日(木)付紙面より
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近藤 菜々(こんどう なな)さん
今年7月、内面の美しさを競う「ビューティージャパン東京大会」でグランプリを獲得。今月25日に愛知県で行われる日本大会の切符を手にした。
ビューティージャパン日本大会は社会で活躍できる女性を発掘し、支援しようと一般社団法人BEAUTY JAPAN CONSORTIUMが行っている。見た目の美しさではなく、生き方や社会への貢献度などを総合的に競う。
今年の日本大会には全国14ブロックから62人が出場。スピーチとプレゼンテーションなどで7人のグランプリが選ばれ、さらにその中から観客投票で総合グランプリを決める。
「私のSNSフォロワーの中にビューティージャパンの関係者がいて、推薦を受けたのがきっかけ」という。好奇心と冒険心も自分の背中を後押しした。
約50人が出場した東京大会ではプレゼン能力が高く評価されグランプリに。「実績も人脈もないのにまさか自分が選ばれるとは思わなかった。自分自身が認められたような気がして込み上げるものがあった」と日本大会の出場が決まった瞬間の心境を話した。間近に迫った日本大会では「ダイエット料理研究家としての夢と仕事に懸ける思いを審査員に伝えたい」と意気込みを語る。
秋田生まれで高校卒業後、山形大学に進学した。1人暮らしで自炊しているうちに料理が好きになった。実家に帰った際、母親から「料理研究家になったらどう?」と言われたことがきっかけでその道を選んだ。
これまで作ったヘルシーレシピは数え切れないほど。低糖質で高たんぱくなものを考え、自身のSNSにアップしている。今ではフォロワー数が1万人を超えるインフルエンサーに。中でも約2年間で12キロ痩せた自身の経験談が反響を呼んだ。
「日本大会の出場は一つの通過点。私の思いは人生おいしく楽しく食べて、みんなを笑顔にすること。その夢がかなえられるようこれからも努力していきたい」と笑顔を見せた。
大学時代料理好きが高じて栄養士、その後管理栄養士を取得した。趣味は旅行。ほかに国内の人気ロックバンド・ワンオクロックのライブに行くことも楽しみの一つという。鶴岡市日吉町。夫と2人暮らし。28歳。