2023年(令和5年) 4月8日(土)付紙面より
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赤川花火記念大会実行委員会(大会会長・伊藤暁生鶴岡青年会議所理事長)は7日、鶴岡市内で記者会見を開き、「第30回記念」の赤川花火大会を8月19日(土)に赤川河川敷で行うと発表した。花火は昨年より2000発多い約1万2000発を打ち上げる。実行委のメンバーは「発数は2019年の29回大会と同じだが予算規模としては過去最高となる。グレードアップした赤川花火を楽しんでほしい」と話した。
名称は「第30回赤川花火記念大会」。2020年はコロナ禍で中止、21年は赤川河川敷と開墾150年を迎えた羽黒町松ケ岡で約30日間(1日約30発)にわたって打ち上げた。昨年は雨模様の天候となったが1万発に戻し、通常に近い形で開催した。
今年のテーマは「ひかり、その先へ?これまでの感謝とこれからの未来へ?」。赤川花火の魅力を最大限生かしたプログラム編成で「感動日本一」を目指す。
当日は午後7時過ぎに打ち上げる。スターマインや尺玉が夏の夜空を彩る。昨年、会場にはなかった露店も出店する。
伊藤大会会長(39)は「赤川花火の醍醐味と言えるワイド花火(700メートル区間の同時打ち上げ)を増やす予定。多くの人たちから『良かった』『楽しかった』と喜んでもらえる記念大会にしたい」と語った。
会場内の観客は約5万人。鶴岡市民と三川町民を対象に1万2000席の応援席を設ける。無料だが会場ゲートで1人500円の協力金を呼び掛ける。広報に応募方法を掲載し抽選して当選者を決める。一般販売は7月1日から。インターネット(赤川花火と検索)に詳しい内容をアップする。
2023年(令和5年) 4月8日(土)付紙面より
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先月31日に開花宣言が出された酒田市の桜(ソメイヨシノ)が満開となり、基準木が立つ日和山公園では6日夜、ぼんぼり点灯がスタートした。あいにくの雨降りのため見物客は少なかったものの、傘を差しながら夜桜の下を散策する姿が見られた。
同公園には現在、周辺部も含めソメイヨシノを中心に約400本の桜がある。当初は7日にぼんぼり点灯、千石船ライトアップを開始する予定だったが、想定より早く見頃を迎えたことから前倒し。開花宣言日夜から行われている木造六角灯台の桜色ライトアップとともに華やかに夜桜を演出している
7日には桜まつりも開幕。点灯・ライトアップはいずれも17日(月)まで。時間は日没から午後9時まで。
2023年(令和5年) 4月8日(土)付紙面より
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統一地方選は、庄内で唯一の県議選の投開票が9日行われる。令和の時代初の県議選の争点は「少子化対策」「若者の地元定着」「エネルギー問題」「産業振興」に多く集まり、どの問題も国政と直結する。候補者は多くの政策を訴えているが、決定打となる解決策につなげるには、訴えに不透明さが漂う感は否めない。有権者も候補者の訴えを慎重に判断して県政を託す一票を投じたい。
選挙戦は東田川郡区が4期連続無投票になり、鶴岡市区と酒田市・飽海郡区で、定数各5議席を現職・前職・新人の計13人で争っている。候補者が掲げた公約や訴えは多岐にわたるが、その中から幾つかを拾ってみた。
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政府が「異次元の少子化対策」を掲げたたように、県内でも少子化対策は待ったなしの課題。候補者からは「小中学校の給食費無償化」「保育園の無償化」など、子育てにかかる保護者の費用負担軽減の声が多く聞かれる。子どもが病気で入院した場合、親が付き添うことで離職や休職しなくてもいいような環境を整備したい、安心して結婚・出産できるように非正規雇用者をなくすべきだとの訴えもある。
全国的な流れの中で、再生可能エネルギー導入が課題になっている。「山地への風力発電導入は、林道整備につながることで100年先までの山の活用策、森林整備で木質バイオの活用につながる」「生物の多様性、自然環境に配慮して洋上風力は導入しなければならない」とする意見の一方、「再エネは重要だが、大規模事業で健康被害、環境破壊が気掛かり」などとする慎重論もある。しかし、全体的には導入への賛意を示す候補者が多いようだ。
少子化対策につながる若者の地元定着や移住策は喫緊の課題。「若者が定着しないのは収入に格差があるため」であり「政府による中小企業への支援が不可欠」とする意見、「首都圏に企業誘致の専任担当者を常駐させ、正社員雇用の企業を呼び込む」との政策や、食文化や伝統的な祭りなど、庄内が誇る文化を全国に発信し、活力づくりにつなげたいとの訴えもある。
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庄内が抱えている大きな問題は、高速交通体系を完成させることにあると多くの候補者が訴えている。酒田港と庄内空港の機能強化、利用拡大のためにも日本海沿岸東北自動車道(日沿道)の未接続区間の早期解消、東北中央道に接続する新庄酒田道路の早期完成といった高速・高規格道路の整備促進は、庄内地域にとっては切実な訴えだ。
庄内の有権者数は前回(2019年)比で鶴岡市区が4985人、酒田市・飽海郡区が4423人、東田川郡区は1285人の計1万693人も減った。ただ事でない人口減少にどのように歯止めをかけるか。その課題は新しく選ばれる県議の活動ぶりにかかっている。
2023年(令和5年) 4月8日(土)付紙面より
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東北6県を代表するスターシェフ6人が一堂に会し、コース料理で競演する食事会が3日、鶴岡市の東京第一ホテル鶴岡で開催された。このほど発刊されたレストランガイド「ゴ・エ・ミヨ日本版2023」に東北地方のレストランが掲載されたのを記念した東北レセプション。東北地方の受賞者と掲載店の紹介を兼ねた食事会で、「ゴ・エ・ミヨ」発祥の地フランスと結びつきの深いユネスコ食文化創造都市・鶴岡を会場に、東北ガストロノミーの会が主催した。
受賞者と掲載店 紹介兼ね食事会
「ゴ・エ・ミヨ」は1972年にフランスで創刊され、日本はアジアで唯一の展開国。第7号となる本年版に東北地方が加わり、初の全国版となった。料理そのものを評価するガイドブックと違い、予約の電話から見送りまでを評価。さらに新しい才能の発掘やその土地ならではの食、シェフのみならずソムリエやパティシエなど食にまつわる人などを顕彰している。
レセプションには市民のほかに、全国各地の料理人やスターシェフのファンなど約90人が参加。皆川治鶴岡市長が歓迎の言葉を述べた後、本年度「ゴ・エ・ミヨ」の明日のグランシェフ賞に輝いた宮城県仙台市の黒森洋司シェフ(中華料理、楽・食・健・美―KUROMORI―)、テロワール賞を受賞した鶴岡市の奥田政行シェフ(イタリアン、アル・ケッチァーノ)に記念のプレートが授与された後、他の4県のスターシェフや食事会で料理のサポートをする掲載店のシェフやソムリエなどが紹介された。
料理はシェフがアミューズや肉料理、魚料理、デザートなどを1品ずつ担当。未利用魚とフカヒレの煮込みをはじめ、郡山産のコイ、大船渡産ホヤ、比内地鶏、金華豚などシェフたちがご当地食材を使い腕を振るった料理が続いた。また、料理に合った地酒やワインも提供された。参加者たちはシェフによる食材や調理法の解説を聞きながら、一夜限りの特別なコース料理に舌鼓を打った。
鶴岡市内でフレンチレストランを経営する遠藤和彦さん(44)は「東北の一流のシェフが集まると聞いて刺激を受けに来た。めったにない機会で、料理も楽しめた」、黒森シェフらの応援団として仙台市からグループで訪れた料理研究家の中村美紀さん(47)は「未利用魚を使って地元の漁師さんを元気にしたいというシェフの思いが伝わる一皿だった。ゴ・エ・ミヨに掲載されている他の店も応援したい気持ちが沸いた」と話していた。
奥田シェフは「これからもゴ・エ・ミヨに掲載されるよう努力していきたい。そして食で日本全体を盛り上げていきたい」と決意を語った。
2023年(令和5年) 4月8日(土)付紙面より
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県内で初めて今月からLGBT(性的少数者)のカップルに対し婚姻と同等の関係を認める「パートナーシップ宣誓制度」を導入した酒田市で6日、第1号となる同性カップルが市交流ひろばで宣誓手続きを行った。2人は終了後、「具体的にできることは限られるが、まずは家族として認めてもらえて感無量」と。2人には間もなく携帯可能な家族の証「受領証明書」が届く。
制度導入は、2028年度まで10カ年にわたる第2次市男女共同参画推進計画「ウィズプラン」のうち主要施策として位置づけている「性的マイノリティー(少数者)への配慮」に基づくもの。市はウィズプラン策定後、市民を対象にした性の多様性に関する理解促進講座を随時開催してきたほか、昨年5―6月に当該制度導入の賛否を問うアンケート調査を実施。626人から回答が寄せられ、賛成が反対を大きく上回った。
さらに同11月、酒田光陵高を今春に卒業した当時の3年生4人が市内の企業の協力で、LGBTカップルに特化した模擬結婚式・披露宴を企画・運営するなど制度周知に向けた活動を展開。導入を求める市民がいることから市は今年2月以降、当事者、同校生徒と制度の在り方について意見交換。より当事者に寄り添った、充実した制度になるよう話し合いを重ね今月1日、県内他自治体に先駆けて制度を導入した。
この日、手続きを行ったのは市内在住で30代のヒロさんとユキさん(いずれも仮名)の女性カップル。交流ひろば内の一室で市職員立ち合いの下、それぞれ宣誓書に署名し、新たな一歩を踏み出した。性的少数者と協力者をつなぐ活動を本県で展開している「虹をかける会」のメンバーから祝福の花束を受け取った2人は「市内では家族として認めてもらえるようになり、これまでとは違った心持ちで生活していくことができる。早く全県に広がれば」と話した。
間もなく2人の元に届く受領証明書の提示で、市営住宅入居が可能になるほか、所得・納税証明書や、子どもがいる場合には就学援助、特別支援教育就学奨励費などの申請ができるようになる。市は引き続き、民間事業者においても利用可能なサービスが増えるよう制度の周知を広く図っていく。
2023年(令和5年) 4月8日(土)付紙面より
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鶴岡東高校(齋藤哲校長)の本年度入学式が7日、鶴岡市の同校体育館で行われた。真新しい制服に身を包んだ新入生が高校生活の第一歩を踏み出した。
本年度の入学生は男子108人、女子81人の計189人。式典には4年ぶりに保護者が出席し、職員らと合わせて約400人で新入生を祝福した。
齋藤校長は「秩序、忍耐、努力の3つの校訓を胸に互いを認め合い、高い目標を掲げ、有意義な高校生活を送ってください」と激励。生徒会長の歓迎の言葉に続き、新入生代表の佐藤希叶(のの)さん(15)=特進コース=が「鶴岡東高生の誇りを持ち、勉強と部活の両立を目標に仲間と支え合いながら日々努力していきます」と決意を述べた。
式を終えた渡部莉子さん(15)=普通コース=は「学校生活で不安なこともあるが、新しい友だちをたくさんつくって充実した3年間にしたい」と笑顔を見せた。