2023年(令和5年) 1月15日(日)付紙面より
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改築工事が進められている鶴岡市立朝暘第五小学校(齋藤禎行校長、児童364人)で13日、4―6年生が工事で使用するコンクリート杭に夢や目標、工事業者への感謝のメッセージなどを書き込んだ。杭は50?60年後に再び同校が改築される際、土中から引き出される可能性があり、巨大なタイムカプセルとして児童たちの思い出に残る。
同校の改築工事および第五学区放課後児童クラブ(学童保育所)の新築工事は2022年10月に着工。24年の夏前の完成が見込まれている。新校舎完成前に卒業する5、6年生と新校舎で最初の卒業生となる4年生から、朝五小で学び生活した思い出や感謝を残してもらおうと、齋藤校長がコンクリ杭へのメッセージ書きを提案したところ業者側も快諾した。
この日、4―6年生がクラスごとに長さ13メートルと8メートルのコンクリ杭2本へメッセージを書いた。自分の名前や日付、目標や夢、イラストなどのほか、工事業者へ「お仕事がんばってください」「りっぱな校舎が建ちますように」といった感謝の言葉がつづられた。4年生の林湊君(10)は「何十年後になるか分からないけど、土の中から杭が出てきたら見てみたい」と話した。
建設工事を担当している佐藤工務・佐藤組・山口工務店JV(特定建設工事共同企業体)の現場代理人の上野将光さんは「長く鶴岡市内の工事現場に携わっているが、こうした取り組みは初めて見る。業者への感謝の言葉もあり思わず笑顔になる。みんなモチベーションが高まっている」と話していた。
コンクリ杭は建物の沈下を防ぐため、基礎部分を支える重要な工材として土中に埋められる。齋藤校長は「子どもたちが年を取った後、土中から出てきた杭を見て朝五小で過ごした思い出を振り返ってもらえれば」と話していた。
2023年(令和5年) 1月15日(日)付紙面より
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「月見」(酒田市、白旗夏生社長)が運営する酒田駅前複合施設「光の湊」内レストラン「ALL DAY DINING『月のみち』」がこのほど、空間デザインの優劣を競う「第11回スペースデザインアワード―空間と家具」の食空間部門賞を受賞した。同社では「空間として洗練されており、料理やスタッフのサービスをさらに充実させて、おもてなしに努めたい」と話している。
このアワードは、業務用家具製造・販売を手掛けるパブリック(名古屋市)の主催。空間デザインの新たな可能性の発見に向け、設計事務所、インテリア業務に携わる個人・企業などが手掛けた、空間と家具の新たな関係を表現した意欲的な店舗・施設を表彰している。毎回テーマを変えており、今回は「うながす」。
「月のホテル」併設レストランとして2020年11月にオープンした「月のみち」は、ホテルのコンセプト「心地よい夜」に合わせたシックで落ち着きのある空間をベースとし、広いビュッフェカウンター、目の前で調理風景を楽しめるオープンキッチン、バーカウンター背面の日本酒ディスプレーとともに、シチュエーションやニーズに応じて半個室のボックス席、広場が見渡せるソファ席、屋外のテラス席、カウンターと飲食スペースを選べるようになっており、レイアウトに合わせた家具の数々が人々の交流を「うながす」アイテムになっている点が高く評価された。設計・建築はアール・アイ・エー(東京都)とスペースカウボーイ(同)。施工は西松建設(同)。
表彰式は昨年12月に行われた。月見広報マネージャーの榎本優さんは「評価されたことはとてもうれしい。交流型レストランとして、ウエディングや地元のイベント会場の活用などでも酒田の活性化に貢献していければ」と話した。