2023年(令和5年) 1月25日(水)付紙面より
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全国の共感を呼び1000万円の支援金集まる―。鶴岡市の「鶴岡まちなかキネマ」の再オープンを目指し、運営する山王まちづくり(三浦新社長)が取り組んでいたクラウドファンディング(CF)が23日に締め切られ、当初目標の600万円を大幅に上回る1020万3500円の支援が集まった。三浦社長は「映画館を残したいという思いが全国各地の人々に届いて広がり、共感を呼んだ。感謝しかありません。3月25日のオープンに向け、準備を進めたい」と話した。
旧まちキネは2020年5月に閉館した。その後、鶴岡市社会福祉協議会が事務局移転のため土地と建物を取得。市の補助を受けるなどして改修し、一部の上映機能を生かした映画上映機能付き交流スペースを「新まちキネ」として活用することになった。交流スペースは、旧まちキネにあった4つのスクリーンのうち、客席が78と40の2つのスクリーンを活用するミニシアターとして、山王まちづくりが運営する。
CFの当初目標額は、老朽化したデジタル映写機の更新費用として600万円に設定し、昨年10月14日にスタート。返礼品には旧まちキネ時代から交流のあった俳優の井浦新さんの応援・協力で、井浦さんデザインのTシャツやパーカー、トートバッグ、ステッカーを用意した。いずれにも映画観賞券を付けた。
CF開始後しばらくは資金の集まり具合が思ったように進まず、関係者が気をもんでいたが、「映画館の灯を消さず、映画文化を残したい」という思いがメディアを通じて全国の映画ファンなどの心に響き、支援金が積み上がった。途中、目標額を800万円に引き上げたが、これも大きく上回る支援金が寄せられた。
集まった支援金は、映写機更新のほか、自己資金で整備を予定していたデジタルシネマサーバーの更新、オンライン予約対応のチケットシステムの導入などに充てる予定。
三浦社長は「県外からの支援が多かったが、地元の皆さんからもいろんな人々に声を掛けてもらい、設備導入経費として見込んでいた1000万円を調達できた。共感いただいた多くの方々の思いに応えられるよう、再オープン後のまちキネを維持していきたい」と話した。3月25日のオープンに向けて準備を加速させ、2月中には再開当初の上映ラインアップを公表する予定だ。
2023年(令和5年) 1月25日(水)付紙面より
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鶴岡市の加茂水族館(奥泉和也館長)の公式ツイッターで「ダレカキテ…」という投稿が話題になっている。今月10日の午前10時の時点で来館者は0人だったことを嘆く内容に、リツイート数は2万件を超え、9万余の「いいね」が付けられている。県内外から「今一番行きたい水族館」「頑張って」など多くの応援が寄せられ、オンラインショップの売り上げが大幅に伸びたという。
同日の最終的な来館者は91人。クラゲ飼育員の池田周平さんは「たくさんの温かいコメントありがとうございます」とツイートでお礼を述べた。21、22日の週末の来館者数は計1229人で、今後も天候の悪化が予想されることから、来館者増に向けて趣向を凝らすという。
同館では冬、子ども料金の無料キャンペーンを行っている。個人・団体どちらで来館しても小・中学生は入館無料。中学3年生は卒業年度まで有効。同キャンペーンは3月31日(金)まで。