2023年(令和5年) 1月31日(火)付紙面より
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鶴岡市の庄内農業高校と加茂水産高校の生徒が作った「コラボラーメン」の提供が28日、同市のショッピングセンター「S―MALL」で行われた。庄農生徒が自ら栽培した小麦で麺を作り加茂水産生徒が庄内浜の魚介類でスープを担当した。開店30分前から約60人の客が並ぶ盛況ぶりで、昼過ぎには限定200食(1杯600円)が売り切れた。
この日は加茂水産生徒4人が厨房に入ってラーメンを作り、庄農生徒3人とANA客室乗務員「ブルーアンバサダー」のメンバーが接客を受け持った。午前10時半の開店前から待ちかねた市民が訪れ、地元高校生が手掛けたコラボラーメンを味わった。鶴岡市内から来た男性は「高校生が作ったものとは思えない完成度。麺とスープのバランスがいい。リピートしたい一杯だ」と話した。
加茂水産の庄司新翔(にいと)さん(3年)は「スープはカナガシラやトビウオ、エビなどを中心にして仕上げた。われながらいい出来栄え。自分たちのラーメンを楽しんでほしい」と笑顔を見せた。庄内農業の佐藤瑠矢(りゅうや)さん(3年)は「加茂水産高校の生徒と協力して作ったことがとてもうれしい。開店前からこんなにお客さんが並ぶとは思わなかった」と接客に追われた。
約2カ月かけたしょうゆ味のコラボラーメンは、食料自給率を高める学習の一つとして庄農生徒が鶴岡市羽黒町の農場で栽培した「ゆきちから」を原料に製麺。加茂水産生徒が魚介系のスープを受け持ち、味わい深い一杯に仕上げた。チャーシューやメンマ、ネギをトッピングして提供。庄内観光物産館の料理長が麺のゆで方などを生徒たちに指導してきた。
2023年(令和5年) 1月31日(火)付紙面より
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25日に日本列島を襲った記録的な寒波の影響で庄内でも水道管が凍結したり破裂してキッチンが水浸しになるケースが多発している。鶴岡、酒田両上下水道部によると30日午前までの取りまとめで凍結と水漏れ破裂を合わせた件数は計1201件に上った。各家庭から要請を受けた水道業者が修理に追われている。
内訳は鶴岡市上下水道部管内(30日午前現在)の凍結が492件で、水漏れ破裂は291件。酒田市上下水道部管内(29日現在)の凍結は191件、水漏れ破裂は227件あった。
鶴岡市内の水道業者によると25日から凍結の電話が相次ぎ、寒さが緩んだ27日は破裂の対応が続いた。蛇口など新しい部品を取り寄せて修理する家庭も多い。ベテラン業者は「これほど修理の電話が集中したのは初めて。半端ではない強い寒気だった。風呂場、トイレ、キッチンのすべての水が出なくなった家庭もある。すべて作業が完了するまで今週いっぱいはかかるだろう」と状況を説明する。
水道管が凍結し、その後寒気が緩んで破裂した民家の住人は「元栓を閉めても水道が出なくなったのは過去に例がない。特にトイレが使えないのには困った。当たり前に蛇口から水が出るありがたさを思い知った」と話す。二十数件電話をかけ続けてようやく対応業者が見つかり、水が噴き出さないよう応急処置を施してもらった。順番待ちを経て「完全復旧」するのは今週中になりそうだという。
鶴岡、酒田両上下水道部は2月上旬まで強い寒気が入ることが予想されることから、水道管の管理に気を付けるよう呼び掛けている。