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荘内日報ニュース


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2023年(令和5年) 4月1日(土)付紙面より

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県議選告示 熱い戦いスタート 庄内3選挙区 計14人が立候補

 任期満了に伴い統一地方選の前半戦で行われる県議選が31日、告示された。同日午前中まで17選挙区(総定数43)で、54人が立候補を届け出た。庄内地域の3選挙区では定数11に対し14人が立候補した。各候補者は届け出を済ませると、それぞれの選挙区で第一声を上げ、4月9日(日)の投票に向け9日間の選挙戦に入った。現職の勇退に伴い世代交代が進む中、少子高齢化対策やポストコロナにおける経済対策、人材の確保と育成などが争点となりそうだ。31日正午現在、東田川郡区(定数1)など9選挙区は定数と同じ立候補者数にとどまっている。

 庄内3選挙区の立候補受け付けは、午前8時半から三川町の県庄内総合支庁4階の講堂で行われ、受け付け開始前までに予想された14陣営の関係者が訪れ、届け出を済ませた。届け出が1陣営だった東田川郡区を除く鶴岡市、酒田市・飽海郡の両区はそれぞれ抽選を行い、届け出順を決めた。

 書類を提出し審査を受けた各陣営の関係者は、街頭演説用標旗や選挙運動用腕章、選挙運動用自動車表示板など、選挙用の各道具を受け取ると足早に支持者が待つそれぞれの選挙事務所に向かった。

支持者を前に第一声上げる

【鶴岡市区】

 石塚慶候補は地元の気比神社で必勝祈願を行い、選挙事務所近くの鶴岡市日吉町のJA鶴岡本所前で第一声。農林水産業の活性化、若者が活躍できる社会の基盤づくりを強調し訴えた。

 佐藤正胤候補は地元の下山添八幡神社で必勝祈願と出陣式を行い、鶴岡市櫛引庁舎前で第一声。人口減少、ポストコロナの経済回復への支援の必要性、社会基盤整備の推進などを訴えた。

 関徹候補は、市街地を街宣の後、鶴岡市役所前で第一声。国民の命と暮らし、平和を守るためにも戦争への道を止め、県民の声が届く常識ある県議会をつくっていくと訴えた。

 菅原一浩候補は荘内神社で必勝祈願と出陣式を行い、自宅近くの鶴岡市本町二丁目の南銀座通りで第一声。コロナ禍からの経済再生が直近の課題とし、活力ある地域づくりを訴えた。

 今野美奈子候補は、鶴岡市城南町の選挙事務所前で第一声。「家族の幸せ」をテーマに安心して暮らせる社会を目指し、地域の課題を県政に届けて解決するパイプ役を担うと訴えた。

 高橋淳候補は地元の神社で必勝祈願、鶴岡市藤島の選挙事務所そばで出陣式を行い、第一声。ポストコロナに向けた地域経済の発展、誰もが安心して暮らせる地域づくりを訴えた。

【酒田市・飽海郡区】

 田中斉候補は午前9時から酒田市緑ケ丘一丁目の選挙事務所内で必勝祈願と出陣式を行った後、事務所前で第一声を上げ、高速交通網の整備、農業後継者の育成などを訴えた。

 今井和彦候補は酒田市西野町の選挙事務所で必勝祈願の後、同市中町二丁目の旧清水屋前で第一声。商店街の活性化のため、不動産関連の規制緩和、都市計画法の改正などを訴えた。

 梶原宗明候補は午前8時半から酒田市東大町一丁目の選挙事務所で必勝祈願と出陣式を行った後、事務所前で第一声。庄内地域のポテンシャルを生かした施策の実現などを訴えた。

 江口暢子候補は酒田市幸町二丁目の選挙事務所前で第一声を上げ、「誰もが安心して暮らせる山形」を目指し、女性ならではの目線で地域の発展に貢献していくと訴えた。

 森田廣候補は午前9時から酒田市千石町二丁目の選挙事務所近くにある駐車場で出陣式を行った後、第一声。これまで培った経験を生かし、交通インフラの整備などを訴えた。

 阿部ひとみ候補は酒田市富士見町一丁目の選挙事務所で必勝を祈願した後、事務所前で第一声。日本海沿岸東北自動車道など高速交通網の整備、子育て世帯への支援拡充を訴えた。

 石黒覚候補は地元・飛鳥神社で必勝を祈願し、酒田市東中の口町の選挙事務所で午前8時半から出陣式。終了後は事務所前で第一声を上げ、次代を担う人づくりの重要性などを訴えた。

【東田川郡区】

 田澤伸一候補は庄内町狩川の八幡神社で必勝祈願。出陣式後、同町余目のJAあまるめ前で第一声。多様な働く場の創出、インフラ整備、デジタル化の高度技術人材育成などを訴えた。

3選挙区とも減少 庄内地域有権者数

 県選挙管理委員会は30日、県議選の選挙時登録による同日現在の県内各市町村選挙人名簿登録者(有権者)数を発表した。

 庄内地域の3選挙区別の有権者数は、鶴岡市区(定数5)が10万3388人(男4万9349人、女5万4039人)、酒田市・飽海郡区(同5)は9万6160人(男4万5818人、女5万342人)、東田川郡区は2万3252人(男1万1167人、女1万2085人)。

 前回(2019年)の選挙時登録と比べると、鶴岡市区は4985人、酒田市・飽海郡区は4423人、東田川郡区は1285人それぞれ減少した。

 一方、公職選挙法に基づき、選挙時登録の有権者数や選挙区内議員定数などで算定される選挙運動に関する支出金の制限額は、鶴岡市区が561万6300円、酒田市・飽海郡区が549万6300円、東田川郡区が583万円となった。

県議選が31日告示され、庄内3選挙区の各候補者が選挙戦の第一声。支持者が「頑張ろう」コールで気勢を上げた=鶴岡市内
県議選が31日告示され、庄内3選挙区の各候補者が選挙戦の第一声。支持者が「頑張ろう」コールで気勢を上げた=鶴岡市内

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2023年(令和5年) 4月1日(土)付紙面より

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鶴岡公園の桜咲く 3月中の開花宣言は初

 鶴岡市の鶴岡公園で31日、桜(ソメイヨシノ)がわずかにほころび始めた。荘内神社参集殿南側の広場では20輪ほどが開花。市は同日午後に同園北広場にある基準木の開花を宣言した。

 鶴岡市都市計画課によると、同園内の桜は705本(うちソメイヨシノ637本)。旧基準木(参集殿南側)の観測が始まった1977(昭和52)年以降で開花宣言が最も早かったのは84年の3月27日で、2000年に新基準木へ移行してから3月中に開花宣言が行われるのは初めてという。

 31日午前中、参集殿南側の広場では20輪ほどが花を広げた。園内では茶屋の建設が急ピッチで進められており、露店もちらほらと建てられた。営業は4月5日から。園内の桜は来週末にも見頃を迎えるという。

参集殿南側の広場で桜が開花。31日午後に鶴岡公園で開花宣言が行われた
参集殿南側の広場で桜が開花。31日午後に鶴岡公園で開花宣言が行われた


2023年(令和5年) 4月1日(土)付紙面より

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新年度の始まりに思い巡る事

 新年度が始まった。1年の始まりと異なり、官公庁では「新会計年度」、教育機関では「学校年度」とも呼ぶ。もうじき新学期も始まり、真新しいランドセルを背負った新1年生の姿を見掛けるようになる。今年は入学式とサクラの満開時期も重なりそうだ。

 新年度は官公庁、民間会社、学校でも人々の緊張と不安と希望が入り交じった生活が始まる。心弾む季節であるのに、一方で就職や進学で地元を離れ、首都圏など県外で新生活を踏み出す人もおり、人口流出を考えると気持ちは複雑になる。鶴岡市や酒田市は若者が地元に定着できるような事業を、新年度予算に盛り込んでいる。取り組みが実ることを願いたい。

 全国レベルの話になる。文化庁の全職員の7割に当たる約390人が京都府に移転して業務を始めた。中央省庁の地方への「全面移転」は全国初。東京一極集中の是正に向けた「地方創生」のモデルケースとなるとされるが、東京一極集中を是正するためには、これだけの移転では十分でないのは言うまでもない。

 かつて、国会を含む首都機能移転がしきりに議論されたことがある。移転先として全国10地域が候補地になり、その中から「栃木・福島地域」と「岐阜・愛知地域」が選定された。1東京との距離がそれほど遠くない2陸・海・空での国際的な将来性を持つ3自然災害が少ない―などが選定の理由だった。しかし計画は約30年を経ても進むことなく、ようやく文化庁が移転した。地方都市の間では省庁の全機能でなくても、一部でも移転してくれば地域の活力につながるとの期待感もあったが、官僚の抵抗も根強いとされ、実現していない。

 「道州制」も議論された。煮詰まったものではないが全国を10ブロックほどに再編(区分け)し、外交や防衛などを除く国の事務を道州に移し、その下に設ける新しい行政単位(自治体)にも権限を持たせる―などの構想だった。こちらもいつの間にか立ち消えになった感がある。これでは中央と地方の格差は埋まりようがない。

 国の新年度予算が成立した。114兆円余は過去最大。しかし歳入に占める新規国債発行の割合は約31%に当たる約35・6兆円という借金頼み。「次元の異なる少子化対策」を掲げ、難局を乗り切る予算とは言え、現在少子化政策の対象となる子どもたちに、将来大きな付け回しを残すことになる。必要な政策だとしても、手放しで喜べないという、疑問を感じないわけにいかない。

 こども家庭庁が創設され始動した。子どもの視点に立った政策に的を絞る。子育て政策と向き合う政府の本気度を示すものであろう。庄内5市町の予算案を見ても「若者・子育て世代支援」などの政策が目に付く。国も地方も子育て支援政策が、着実な成果につながることを期待したい。

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2023年(令和5年) 4月1日(土)付紙面より

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芸術作品展入賞喜ぶ 鶴岡養護の生徒3人 愛光園での放課後活動花咲く

 鶴岡市藤沢の市立愛光園デイサービスセンター(所長・加藤昌司愛光園園長)に通う県立鶴岡養護学校の生徒の絵画が、障害者を対象にした芸術作品展で入賞を果たした。

 入賞したのは、いずれも鶴岡市の▽門村悠仁(ゆうじん)さん(13)▽佐藤彩翔(あやと)さん(14)▽三谷優吾さん(14)の3人。門村さんは「やまがた障がい者芸術作品公募展」(昨年11月3日―16日・山形市の悠創館)に、佐藤さんと三谷さんは「やまがた障がい児者アート公募展」(昨年12月26日―今年2月12日・山形市のギャラリーら・ら・ら)に出品し、いずれも高い評価を受けた。普段3人は養護学校で学習した後、放課後の午後2時から夕方まで愛光園デイサービスセンターで絵画や工作などの創作活動を続けている。

 門村さんの作品テーマは「僕の好きなこと」。英語やロシア語を表記した絵を表現した。佐藤さんは「四季の花」。スケッチブックに桜やチューリップ、菜の花など12種類の花を色鮮やかに描いた。三谷さんの「僕の世界」は大好きなラジコンや機械器具に囲まれながら楽しむ自分の姿を表した。いずれも個性と創作力があふれる作品で会場に訪れた人たちの目を楽しませた。

 門村さんは「次回はまた違ったテーマを考えて作品を出したい」、佐藤さんと三谷さんは「絵を書くのは大好き。入選してとてもうれしい」と笑顔を見せた。

入選した作品を持つ3人。左から門村さん、佐藤さん、三谷さん
入選した作品を持つ3人。左から門村さん、佐藤さん、三谷さん


2023年(令和5年) 4月1日(土)付紙面より

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啓翁桜とクラゲ競演 インスタ映えスポット 加茂水族館4月2日まで

 鶴岡市立加茂水族館(奥泉和也館長)の大水槽クラゲドリームシアターに高さ3メートルの巨大な啓翁桜が登場した。本格的な春の訪れを楽しんでもらおうと加茂水族館と啓翁桜を生産している山形市の「サクラヒラリ」が初めてコラボレーションした。4月2日(日)まで展示している。

 啓翁桜はドリームシアターの両脇にディスプレーした。淡いピンク色に咲き誇る花と大水槽の中をゆらゆらと漂うクラゲの“競演”が楽しめる。

 水族館の飼育員は「インスタ映えすると思う。癒やしのひとときを過ごしていただければ」と話している。

 サクラヒラリでは「啓翁桜の魅力が伝わる写真を」とインスタグラムのフォトコンテストを行っている。期間は4月15日(土)まで。大賞にはAmazonギフト券3万円や豪華賞品をプレゼントする。応募方法はドリームシアターに用意しているサクラヒラリのQRコードから。

啓翁桜とクラゲのコラボを楽しむ来館者=31日
啓翁桜とクラゲのコラボを楽しむ来館者=31日



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