2023年(令和5年) 8月24日(木)付紙面より
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全日本空輸は22日、1日4往復となっている庄内空港の東京線(羽田便)について、本年度下期(冬ダイヤ、10月29日―来年3月30日)を通じて、1便増の5往復(5便化)運航とすると発表した。上期については3月26日―5月31日に続き10月1日―同28日も期間増便が決定しており、10月1日から来年3月末まで半年間継続して5便化体制の期間増便となる。庄内空港羽田便はコロナ禍からの需要が回復基調にある上、これまでの増便期間の利用が好調に推移したこともあり、全日空が期間増便継続を判断した。
冬ダイヤで期間増便は、これまでと同様の時間帯に設定され、▽羽田発午後0時40分、庄内着同1時40分▽庄内発午後2時15分、羽田着同3時20分―の便。機材はエアバスのA320(座席数146)、A321(同194)、ボーイング737―800(同166)の3機種を需要に応じて使用する。
全日空が需要動向を踏まえた国際線を含む冬季の運航計画の見直しの中で、他の路線に比べてコロナ禍からの需要回復が好調に推移している庄内―羽田便の増便を決めた。県庄内空港事務所によると、今年1月―7月の羽田便の利用者数は18万3071人で前年同期比75・9%増と大幅に伸び、平均搭乗率も64・8%と高率で推移。5便化された4月は2万7769人の利用で前年同月比83・5%増、搭乗率59・7%、新型コロナウイルス感染症が5類に移行した5月は3万4549人で88・0%増、搭乗率71・7%と好調だった。
今回発表された冬ダイヤの運航計画で、羽田空港発着枠で期間増便されるのは庄内、沖縄、長崎の3空港で、上期の夏ダイヤであった4空港(庄内、広島、鳥取・米子、沖縄・宮古)のうち期間増便の継続は庄内空港のみ。
期間増便継続を受け庄内空港利用振興協議会長の丸山至酒田市長は「コロナ禍からの回復に伴い旅行需要が高まりつつある中での増便延長は、国内外から庄内に足を運ぶお客さまの利便性向上とともに、地域産業への波及効果をもたらすものと大きな期待をしている。増便期間に各種キャンペーンを実施するなど利用拡大に向けた活動を集中的に実施し、通年5便化などさらなる運航拡充に取り組んでいく」とコメントした。
2023年(令和5年) 8月24日(木)付紙面より
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鶴岡市の鶴岡北高校「如松同窓会」(堀朋会長)は同校敷地内に記念碑を建立し22日、除幕式が行われた。来春、鶴岡南高と統合し中高一貫校「致道館中学・高校」となる前に校訓「氣品潑溂(きひんはつらつ)」の4文字を碑に刻み、同校の歴史と伝統、生徒たちが貫いた高い志と挑戦する強い心をいつまでも忘れないよう誓った。
建立された記念碑は御影石で作られ、サイズは縦1・2メートル横2・7メートル幅27センチ。同校東側の正門から見える「如松の松」の樹下に設置。表に刻まれた「氣品潑溂」の4文字は同校23代校長の佐藤尚さん(酒田市在住)が揮ごうした。昨春ごろから建立の計画を立て、同窓会報などで広く協力を要請。同窓生や旧学校職員、現役教員など約1000人から寄付金が集まった。
除幕式には堀会長をはじめ同窓会役員や同校の難波理校長、現役生徒を代表して生徒会長の佐藤夏音さん(18)=3年=など約20人が出席。堀会長と難波校長、佐藤さんの3人が除幕した。続いて堀会長が「ご縁のある方々の協力で建立が実現した。ここに鶴岡北高校があったことを心に刻んでいきたいと思う」、難波校長が「鶴岡高等女学校から続く過去と新たな学校の未来をつなげ、卒業生を含めた多くの方々に勇気と希望をもたらす場となるよう願う」とそれぞれあいさつ。
佐藤さんが「ここでさまざまなことを学び、仲間と過ごす日々の中でいつもそばにあった言葉『氣品潑溂』が刻まれたこの記念碑は、卒業してからも私たちの支えとなり、たとえ校名が変わっても記念碑が多くの同窓生を励ましてくれると思う」と謝辞を述べた。鶴北高は来春から致道館中学の校舎となる。
2023年(令和5年) 8月24日(木)付紙面より
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農業振興に携わるアフリカの研修生が、鶴岡市の山形大学農学部(村山秀樹学部長)で、稲の収穫ロスを抑える技術習得に取り組んでいる。研修生はエチオピア、ガーナ、カメルーンなど12カ国から男女合わせて13人。来月29日まで稲の乾燥技術や米のカビ汚染防止管理などについて学ぶ。
アフリカの稲作技術を支援しようと独立行政法人国際協力機構(JICA)と山形大学農学部が、2008年からアフリカ各国の農業分野に従事する省庁の職員や研究者を研修生として受け入れている。
今回のテーマは「収穫後の処理技術と管理」。山大農学部の片平光彦教授(農業機械学)、角田憲一准教授(土壌・肥料学)、佐々木由佳准教授(栽培土壌学)、小林隆准教授(植物病理学)の4人が担当し、座学のほか高坂農場のほ場などで実地研修を行う。
初日の21日に山大農学部でオリエンテーションが開かれ、研修生と講師陣が自己紹介。40日間の研修内容や日程について確認した。
研修生を代表してザンビアのルング・ミリアムさん(31)は「ここで学んだ知識と技術を自国に持ち帰って生かすことが目標。アフリカ全体の(米の)収穫ロス削減につなげたい」とあいさつした。
講師陣の一人、佐々木准教授(48)は「アフリカ各国は米を主食に押し上げようとしているが、収穫した米の管理がまだ不十分なところがある。稲の収穫は早過ぎても遅過ぎても駄目。刈り取り適期の判断を的確に伝えたい。研修期間中は高坂農場で稲刈りも体験させたいと思う」と話した。
2023年(令和5年) 8月24日(木)付紙面より
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パリオリンピックに採用が決まったゲーム競技「eスポーツ」の体験会が22日、鶴岡市山王町の鶴岡まちなかキネマで行われた。
「eスポーツ」の競技人口のうち300人ほどが高い技術を持った「プロ」といわれる。2019年に国体の「文化プログラム」となり、全国各都道府県の精鋭が個人やグループで技術を競っている。2026年には名古屋市でeスポーツのアジア大会が開かれる。
今回の体験会は「eスポーツ」がどんなものか、実際に体感してもらおうと山形県eスポーツ連合(事務所・酒田市亀ケ崎六丁目)が鶴岡まちなかキネマの協力を得て企画した。レース、格闘技、パズル、シューティングなど6タイプのゲームを用意。夏休み中の小学生や中高生が訪れ、画面上で好きなゲームを楽しんだ。
同連合担当者は「来年をめどにeスポーツの山形大会を開くことが一つの目標。将来は県内から世界で活躍する選手が育つことを期待したい」と話した。eスポーツの体験会は今後も定期的に開くという。